以下の記事でも書きましたが、時間を大事に使ううえでは、記録が欠かせません。
では、「大事に使う」ことによって得たい結果とは何か?
「やりたいことに使える時間が増えること」だと、僕は考えています。
記録はそのための手段になります。
そうなると、次に浮かぶ疑問は、以下でしょう。
記録を使って「やりたいことに使える時間を増やす」にはどうすればいいか?
結論から言うと、使った時間をあらかじめ決めておいた“費目”ごとに振り分けることです。
「仕事」とか「生活」とか「趣味」といった費目が考えられます。
さらに「仕事」を「やりたい仕事」、「仕方なくやる仕事」、「未来をつくる仕事」などと細分化すれば、その内訳もわかるようになるでしょう。
実際に振り分けてみると、想像と現実の不一致に驚かされるとともに、もっと望ましい配分に変えたい、という気持ちがわき起こってきます。
これは、使っているお金を費目ごとに集計したときに、
- 「飲み代だけで月に5万円も使っているのか!」
- 「毎日何となく飲んでいる缶コーヒー、1ヶ月で4000円近くになってる…」
- 「水道光熱費をいくら節約してもたかが知れているんだなぁ」
といった意外な事実に驚かされつつも納得させられる心境に似ています。
時間を増やすうえでは、スキマ時間を活用するのも一法ですが、それはサプリメントのようなもの。
主食にあたる核心部分にメスを入れていくほうが効果的です。
特に、記録をふり返ってみて初めて「こんなに使っていたのか!」と驚かされる、言い換えれば、ふだん気づかないうちに使いすぎてしまっている時間に、メスを入れるのです。
「タスク実行後の評価」で振り分ける
TaskChuteの「タスク実行後の評価」という機能を活用することで、この“事後仕訳”が簡単にできます。
「タスク実行後の評価」機能については以下の記事で触れています。
» 何か一つのことを一気に片づけるのは不可能ではないがたいへん難しい
文字どおり、タスクを完了するたびにあらかじめ用意しておいた「評価」をつけることで、一日あたりの時間の使い方を分類できる、というものです。
評価は以下のように記号でつけます。今回の分類を当てはめてみました(項目は10個まで、記号は全角の記号を自由に設定できます)。
- ○:生産的な活動(収入に直結する仕事)
- ◎:投資的な活動(読書やランニングなど)
- △:間接的な活動(生活および間接時間)
- ☆:楽しみの活動(映画や写真の整理など)
- ×:空費的な活動(何もせずだらだらしている時間)
一日の終わりにその日の記録をテキストファイルに出力する「デイリーログ」という機能があるのですが、そのファイルの冒頭に以下のようなシェアとグラフが挿入されます。
●2014/05/06 (火) デイリーログ
○: 152分 ( 13.6%) ■■■■■■■■
◎: 171分 ( 15.3%) ■■■■■■■■■
△: 461分 ( 41.3%) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
☆: 146分 ( 13.1%) ■■■■■■■■
×: 187分 ( 16.7%) ■■■■■■■■■■
他: 0分 ( 00.0%)
─────────────────────────
計:1117分 (18.62時間)●2014/05/02 (金) デイリーログ
○: 58分 ( 05.3%) ■■■
◎: 359分 ( 32.8%) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■
△: 565分 ( 51.6%) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
☆: 72分 ( 06.6%) ■■■■
×: 22分 ( 02.0%) ■
他: 0分 ( 00.0%)
─────────────────────────
計:1094分 (18.23時間)
一日の終りまで待たずとも、任意のタイミングで「途中経過」をチェックすることも可能です。その日の時間の使い方に関する“開票速報”のようなイメージですね。
評価の記号は自由に設定できるので、これを“費目”に見立てて振り分けていくと良いでしょう。
「タスク実行後の評価」については以下のブログでも詳しく取り上げていただいています。
TaskChute最新版で追加された「タスク実行後の評価」機能が分かりやすくて素晴らしい :: なんきろ|なんとかしたいことを記録で解決していくブログ
この機能の特に素晴らしい点は「入力を強制されること」と「デイリーログに集計結果が出力される」ことです。
入力を強制されるので、判断に困るようなときでも放置して漏れが発生することがありません。
またデイリーログに出力される集計結果を眺めると「思うように仕事に時間をかけられたかどうか」が一目で分かります。
「夜のゲーム時間を確保する」「昼間のIngressタイムを増やす」
以下のPodcastで、タスクシュート(『なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか』とTaskChuteとたすくま)について言及いただいています(感謝!)。
Rebuild: 93: Time Management For Agents (typester)
※55分あたりから10分間くらいです。
その中で、ゲストのDaisuke Muraseさんが「タスクシュート」を1年以上続けることができている理由として、「夜のゲーム時間を確保したい」「昼間のIngressタイムを増やしたい」という動機を挙げられていたのが印象に残りました。
やはり、こういう目に見える「ご褒美」があるからこそ、時間管理が続くのですよね。
» Taskuma — TaskChute for iPhone
» なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか? ~「時間ない病」の特効薬!タスクシュート時間術
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» 時間を増やす方法