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タスクシュートだとなぜ、なかなかやれなかった「やらなきゃいけないこと」ができるようになるのか



佐々木正悟 タスクシュートの効用はユーザーによってもさまざまですが、私にとってはタイトルの効用が抜群です。

  • やらなきゃと思っていたことが、できるようになる

のです。

この点が、タスクシュート以前と以後を分ける、最強のポイントになっています。

タスクシュート以前にも、タスク管理も手帳管理も時間管理も、それこそGTDも、そういう類のものには盛んに手を出しておりました。

問題になっていたのはいつも同じで、

  • とにかくいまはこれをしなきゃいけないのが分かっているけど、ぜんぜん手をつけようとしない自分

だったのです。

書き出してある。TODOリストにある。スケジュールにもある。手帳にも書いてある。やらなければならないことも、その理由も分かっている。やろうという意志だってある。問題はそれでもやらないことである。

なぜなのか。実に不可解でした。もちろん「本音を言えばやりたくないから」としか言いようがないのですが。

それでもやらないのはなぜか?

たとえばいまはタスクシュートが教えてくれるところの「シゴタノ!」を書く時間です。そしていま私はまさにこれを書いている。たったこれだけのこと。難しくも何ともない。決して自分では書けそうもないことを書いているわけではないのですから。

しかしこの簡単なことができなかった。実行日時が書いてないからではない。そういうのは試しました。タスクを分解してないからでもない。そういうのも試しました。GTDで言うところの洗い出しをしてないからでも、頭がスッキリしてないからですらない。言い訳できない状態です。心は落ち着いていたし頭もスッキリしていた。それでも書こうとしない。

シゴタノ!だけではないのです。ホコリだらけの書棚をふくことだの、シュレッダーのゴミを捨てることだの、お風呂のフタのせめてぬめりくらいは拭き取ることだの、そういったことはだいたい全部でした。どれもやろうとしない。スケジュールしても手帳に書いても分解してもアウトラインを作っても洗い出しを終えても決してやろうとしない。

「頑迷」という言葉がお似合いです。
「あとでやる」と言うのです。

後になっても決してやらないことも、もちろんよく知っていました。
自分の事なのです。

タスクシュートの手管

タスクシュートは…何を自分にさせたのかというと、「今それはしない、後でやるから」で終わらせることを許してくれないのでした。

  • 「じゃあいま何をする?」

これを問いただしてきます。

「いま!今すぐ!何をしてもいいけど、何をする?」

タスクシュートというシステムを使う以上、これに答える必要があります。これに答えないのなら、もはやそれはタスクシュートではなく、単なるタスクリストです。

シゴタノ!を書く
のではなく、発言小町を読みに行く。

これをハッキリさせられるのです。もちろん別にいいのです。発言小町を読みにいっても。タスクシュートは怒りません。ただ事実として記述されるだけです。

しかし私は繰り返しこれを書くようにしているうちに、シゴタノ!を書くようになりました。シュレッダーのゴミも捨てに行くようになりました。お風呂のぬめりも拭くようになりました。

タスクシュートは「嘘発見器」に似ている

日本の警察が史上初めて「嘘発見器」で犯人の自白を促したというエピソードをテレビで見たことがあります。テレビで見ただけなので、信憑性は疑わしい気もしますが、お話しします。この感覚が、タスクシュートの感覚に似ているからです。

番組で、嘘発見器につながれた容疑者がしなければならなかったことは、質問にすべて「ノー」と答える(逆だったかもしれません)ことだけでした。

5枚の写真を順番に見せ、「これを知っているか?」と尋ね、容疑者はひたすら「いいえ」と答える。

うち1枚は、容疑者が犯行に使用したとみられる刃物の写真でした。

嘘発見器の針は、容疑者が見たこともないはずの写真を見せたときに「見てません」と答えても、触れない。しかし刃物の写真を見せられて「見てません」と答えると大きく振れてしまう。

このやりとりを5回ほどくりかえしただけで、犯人はとつぜん犯行を自白してしまうのです。

重ねて言いますが、この嘘発見器のエピソードについて真偽のほどは定かではありません。ただ、タスクシュートで行動に移るときの心理には、何かこれと奇妙なほど似たところがあります。

シゴタノ!を書く
のではなく、発言小町を読みに行く。

私は数度にわたりこれを繰り返しているうちに、シゴタノ!が書けるようになったのです。