ToodledoをGTDライクに運用する／ビギナーズハック第44回

更新日 2018 年 5 月 8 日
投稿日 2011 年 7 月 8 日
著者北真也
カテゴリービギナーズ・ハック

ST海賊団、会戦す

時は19世紀初頭。
カリブ海に浮かぶ名もなき小島の沖合500mにその船はいた。

船の名前は「STマリア号」
オオハシ船長率いるST海賊団の旗艦である。

STマリア号の船出から２週間。
すでに新鮮な食料は底をついていた。

ラシタ航海士がたてた航海計画は嵐という想定内のアクシデントによって最悪のパターンであるプランCへとシフトしていた。

ベック君：あの島で食料を調達できなければ、しばらく肉の塩漬けしかないから、死ぬ気で狩りしてきてね。

ごりゅ殿：りょーかい。メンドウだけど、腹減るのはもっとやだからね。

ラシタ航海士：たしかあの島にはフルーツが・・

ラシタ航海士が説明を始めたその瞬間、轟音と共にSTマリア号に大きな衝撃が走った。

オオハシ船長：敵襲だ！全員第一種戦闘配備につけ！

オオハシ船長の号令の元、全員が持ち場につく。ベック君は戦闘能力に乏しいため、見張り台に上ってラシタ航海士兼参謀に状況を報告する役目を担う。

ベック君：2時の方向に敵影3！距離2000m・・あれは・・

ラシタ参謀：この距離で主砲を届かせるということは、アメリカ海軍蒸気外輪フリーゲート船といったところか。ここでの会戦は想定外やな。

ベック君：蒸気船より光通信！コ・ウ・フ・ク・セ・ヨとのこと。

オオハシ船長：参謀の意見は？

ラシタ参謀：戦力差がありすぎますね。普通なら逃げるが得策かと。

オオハシ船長：普通ならね。

ラシタ参謀：普通ならです。あの船食料積んでそうですし。収集しといたほうがいいんじゃないでしょうか？

オオハシ船長：ごりゅ殿、狩りの準備はOKかな？

ごりゅ殿：いつでもイケますよ。

オオハシ船長：ベック君！返信！答えはＮＯだ。

ベック君が光通信を送った直後、敵艦隊は間髪いれずに25cm砲を放ってきた。

オオハシ船長：まったく紳士じゃないな。いくぞ、ごりゅ殿！

ごりゅ殿：テキトーにいなしますよ。

25cm砲が間もなく着弾しようかといういうところで・・

オオハシ船長：コンドルがへこんどる！

あたりは凍てつく波動に襲われ、砲弾は空中に静止する。

ごりゅ殿：ごりゅごりゅの・・イアイ壱式！

そして時は動き出し、砲弾は真っ二つに割れる。少し遅れて2000m先の蒸気船の煙突が斜めに斬りおとされ、甲板の一部をえぐりながら海中へと没していった。2000m先の艦隊が動揺するさまがありありと伝わってくる。

転進しようとする蒸気船を指さしラシタ参謀が叫んだ。

ラシタ参謀：ごりゅさん、食料が逃げる。

ごりゅ殿：ごりゅごりゅの・・ガトツ零式！！

この距離ではイアイの精度が悪いとみたごりゅ殿は、第2波に突きを選択した。外輪が轟音とともに吹き飛び、船の側面に大きな孔が開く。

乗組員の大半が逃げだし、動力を失った船から食料を奪うことは容易かった。積みこまれる食料を処理・整理していたベック君は珍しい食料を発見し、歓喜の声をあげた。

ベック君：ウホ！カルビ肉だ！今夜は焼き肉だ！

オオハシ船長：ほうほう・・

オオハシ船長はニヤリと笑い、一言

オオハシ船長：つまりは、パイレーツ・オブ・カルビヤキニク

どや顔のオオハシ船長の能力により凍てつく波動に襲われたベック君はそれから3日間時が止まったままだったという。その後、オオハシ船長はラシタ航海士兼参謀から「こういう時に能力を発動するのはやめてください。誰が飯作るんですか。」とこっぴどく注意を受けたという。

ToodledoをGTDライクに運用する

今回はToodledoの運用例として私が普段使っているGTDもどきの運用法「ややGTD」について紹介したいと思います。

■前回のおさらいと全体の流れ

前回紹介したのはタスク管理を行う「マスターリスト」にToodledoを用い、「デイリータスクリスト」を手帳に書き出してタスクを実行しましょうというお話でした。また、ちゃんと文章に書けていなかったのですが、タスク遂行はDoingリストである「TaskPortPro」を使うという内容にも触れました。

前回のお話にinput元を付け加えて図示すると次のようになります。

BECK

タスクは、メールのINBOXやアナログ/デジタルのメモのINBOXから収集します。ToodledoではGTDのワークフローでタスク管理を行うのですが、実行する段になればデイリータスクリストのほぼ日カズンとTaskPortProにその日やるタスクを書き出します。

ほぼ日カズンとTaskPortProの２か所に書き出すのは、ほぼ日カズンで全体を俯瞰しつつ、TaskPortProで今やるべきタスクに集中するためです。

■ほぼGTDの実行手順

それでは次にToodledoを用いたほぼGTDの実行手順について見ていきましょう。
事前準備が必要な方は、以下の記事を参考にして下さい。

シゴタノ！ — Toodledoではじめる立体的タスク管理ーセットアップ編／ビギナーズ・ハック第33回
 シゴタノ！ — Toodledoではじめる立体的タスク管理ーワークフロー構築編／ビギナーズ・ハック第34回

１．まずはタスクを書き出します。この段階ではタスク名以外の情報は特に設定しません。

２．次に、MainビューのReacently Addedタブを開き、タスク一つ一つに「Folder」「Context」「StartDate」「DueDate」「Length」を設定していきます。

処理整理

３．タスクの整理が終了したところで、Folderビューで一つずつフォルダ（プロジェクト）のリストを確認していき、NextActionだと思うタスクに☆印をつけていきます。

レビュー

４．最後にMainビューに戻り、Staredのリストを開けばNextActionリストの出来上がりです。

レビュー２

５．NextActionリストをデイリータスクリストの手帳とDoingリストのTaskPortProに書き出せば準備完了です。後は実行あるのみです。

書き出して・・-1 第9回

ちなみにですが、ToodledoのNextActionリストをデイリータスクリストとして使うのもありだと思います・・・というか、むしろそのほうが自然だと思います。私がわざわざほぼ日カズンにもその日やるタスクを書き出している理由はふたつあり、ひとつは会社ではToodledoが使えないから、もうひとつは私が単純に手帳が好きだからです。