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上手にお金を使うためのストレス・コントロール
2008/01/24 Thu 13:15 by 佐々木正悟 このエントリをはてなブックマークに追加 このエントリを含むはてなブックマーク

タグ:習慣を変えるコツ / 『行動経済学 経済は「感情」で動いている』 / 『禁煙セラピー―読むだけで絶対やめられる』

人は感情80%、論理20%で動いているわけではない。ましてや感情90%、論理10%で動いているわけでもない。

感情100%で動いているのだ。


と書いていたのは百式管理人。そして昨日大橋さんは、「人は感情で物を買う」と書いていました

つまり、お金の出入りをコントロールしたければ、感情をコントロールしなければならない、ということになります。ただし、間違えないようにしたいのは、感情を「コントロールする」ことは、感情を「抑える」こととイコールではない、という点です。

お金が出ていくパターン1――衝動の活性化


私たちは「感情で物を買う」。もっと言えば私たちは「ストレスで物を買う」のです。ですからストレスレベルが上昇すればそれだけ、「無理をしてでも購買する」という行動へ走ります。

たとえば、「手に入る目前なのに、なかなか手に入らない」状態が続くと、私たちのストレスレベルは増大し、なんとしてでもそれを手に入れようと考えるようになります。

オークションで競り合っているときが、好例です。「負けられない」というような、意地の張り合いという感情もあるでしょう。要するに、衝動が急激に強化されていくのです。

衝動の活性化には要注意です。なぜならば、全くどうでもいいような物、ふだんは価値を全然認めていないような物が、やけに高い価値を持っているように見えてしまうからです。

感情をコントロールするということ自体を忌避している人の中には、そうした「衝動に沿って生きる」ことの中に自由を求める人もいるのですが、衝動の強い突き上げを受けて行動しているから自由だ、とは言えません。

脳科学的にはこれは一種のメカニズムの作動です。ライオンがウサギを全力で追いかけている最中に、ふと「飽きた」となっては非経済的ですから、「まもなく手に入る物」(それがなんであろうと)を強く欲望するように、私たちの心は作用するのでしょう。でもこれにいちいちつきあっていては、さして欲しくもない物に、たくさんお金を使う羽目になります。

ですから、衝動をやみくもに刺激されるようなパターンには、気をつけるべきです。オークションなども、「熱くなりやすいメカニズム」であることを知っておけば、冷静に対処することができます。

こういった心理については、行動経済学という分野で研究されていますが、そのものズバリのタイトルの新書が出ています。副題もあつらえたようにと言いますか、「経済は「感情」で動いている」です。

4334033547行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書)
友野 典男
光文社 2006-05-17

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お金が出ていくパターン2――リバウンド


もう一つの思わず出血してしまうパターンが、リバウンドでしょう。これは、「衝動の抑えすぎ」に対する無意識の反発ととらえることができます。

衝動を抑えることは一般的によいこととされています。だから「衝動買い」や「衝動食い」が非難されがちなわけですが、衝動が無意識下に沈んでも、頭から消えてなくなったとは限りません。

蓄積された衝動が、後に強い購買意欲となって再登場する可能性は、十分にあります。そうすると、強いリバウンドさえなければ買わなかったような物をたくさん、それも高額の物を買ってしまう恐れがあります。

これは「活性化された衝動」のメカニズムと違って、知っていれば対処できるようなものではありません。自分が我慢しているから、その反動が来ていることを、人は十分自覚するものです。その意味で、知識が必ずしも自己防衛に役立たない事例のひとつです。

実際、何かを計画しだしたとたん、「リバウンド」という問題では悩まされることになります。お金を使うことのリバウンド問題ではありませんが、私自身が「リバウンド」と闘うに当たって、意外に役立ったのが、『禁煙セラピー』でした。

4845405059禁煙セラピー―読むだけで絶対やめられる (ムックセレクト)
アレン カー Allen Carr 阪本 章子
ロングセラーズ 1996-05

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私自身は喫煙したことがないので、禁煙のために本書を読んだわけではありませんが、ダイエット、消費などのリバウンドを、本書をざっと読むことで切り抜けた覚えがあります。

計画的に衝動を逃がす


以上の2つのパターンに対応するために、消費行動を計画的にするわけです。

パターン1でもパターン2でも、衝動を元々のサイズよりもずっと巨大化させてしまっているという点では同じです。肥大化し、手に負えなくなった感情に押し出される格好で、本当は望んでいないような大きな支出を余儀なくされれているわけです。

対策は、簡単です。少なくとも口で言うなら簡単です。購買の衝動をできるだけ計画的に逃がしてやることです。それも、定期的に逃がしてやると良いでしょう。

眼目は二つあって、ひとつは定期的な購買行動が、フィードバックをもたらしてくれるために、衝動の鎮静に役立つのです。もう一つは計画的な購買行動のおかげで、後悔というストレス発生源から、距離を置くことができることです。

もう一つ、これは事後の手当ですが、買った物とできるだけ時間をかけてつきあうことでしょうか。この時間を長くとればとるほど、購買の衝動に突き上げを食う危険性を、小さくしておくことができます。




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