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パスを通せばアイデアが生まれる



大橋悦夫メモするときに、よく「××に通じる」と書くクセがある。

「これは××と関連度が高そうだゾ」という意味。

従って、このメモは「このメモと既存の××のメモを繋げておいてね」という未来の自分への伝言となる。

メモはたいていiPhoneアプリ「FastEver」を使うので、必然的にEvernoteに集まる。

Evernoteで「に通じる」で検索してみると、175個見つかった。

Evernoteの強みはWebページを全文クリップできるところにあり、上記のノートもその多くはWebクリップ。

とはいえ、このままではせっかく集めたメモが埋もれたままになる。

そこで、メモを読み返しながら「これは」というメモをLogseqに転記する。

Logseqでも「に通じる」で検索してみた

やはり「通じ」まくっていた。

Logseqは内部リンクにマウスカーソルを当てるだけでその内容を確認できる、だけでなくその場で編集もできてしまう(何度体験しても毎回「すごい仕組みだ!」と感心させられる)。

以下は、上記の検索結果一覧上で「『具象と抽象』」というページ名にマウスカーソルを当てたところ。

このままでもいいのだが、腰を据えて編集したい場合はページ名をクリックして開く。

既存のメモとの間に「パス」を通す

そもそもメモした時点で「通じる!」と直感していた、すなわち何らかの繋がりを発見していたわけなので、忘れないうちにこの緩い繋がりをしっかり繋ぎ止めておく。

例えば、以下は『流れとかたち』という本の、いわゆる読書メモのページ。

僕にとっての読書メモは、読書の最中に発見した繋がりをピン留めしておく行為。

ここでピン留めしておいたことで、以下の記事の中で「皆さんの誰か一人でも欠けたら、今の私はここに居ませんでした」というフレーズ(この記事が出典)を紹介することができた(スクリーンショットの上のカコミ)。

『流れとかたち』が面白い | シゴタノ!

また、読みながらふと思い出した別の本についても、その本を読んでみようと思い立ったこと(=新しい行動への繋がり)を忘れないうちにメモとして繋ぎ止めておく(スクリーンショットの下のカコミ)。

ちなみに、概要、ログ、アイデア、タスクなどの見出しが立っているが、これらの意味は以下の通り。

  • 概要:このページの概要や作成の経緯。
  • ログ:このページの内容についての記録。読書メモの場合は読書メモをまずはここに書き足していく。
  • アイデア:ログのうち、具体的に何か行動を起こしたい、あるいは思考を進めたいと思ったものをここに移す。
  • タスク:アイデアのうち、すぐに行動を起こせるものはここに移す。
  • リファレンス:参照資料(読書メモではあまり使わない)
  • 完了:完了したタスク
  • アーカイブ:使用済みのメモ

もともとはプロジェクト管理のためのテンプレートだが、読書も1つのプロジェクトなのでこのテンプレートを流用している。

このように、既存のメモと新しいメモとの間に繋がりを見つけては「パス」を通すことを繰り返していく。

「これとこれはこういう風に繋がるじゃないか!」という発見が単純に楽しいこともあるが、繋がる過程でアイデアが生まれる。

アイデアとは「次のステップ」。

「次はこれを試してみるといいのではないか?」という導き。

『仕事は楽しいかね?』ではこれを「アイデアが別のアイデアを引き寄せる」と表現している。

「オルニーはアイデアの流れに飛び込んだんだ。まずはとにかく始めること。どのアイデアが最終的に実を結んで、どのアイデアが実を結ばないか、確かめる方法なんてないんだから。できるかぎりいろんなことをとにかくやってみること。そうすれば、そのアイデアがまた別のアイデアを引き寄せる。始めさえすれば、新しいアイデアのほうからきみのもとへ近づいて、飛びついてくるんだ」

この引用の中に「流れ」という言葉が登場する。

目下、最近読み始めた『流れとかたち』に加えて、『仕事は楽しいかね?』の再読(もう何度目か分からない)を並行して進めていたため、「流れ」という言葉に反応しやすくなっていた。

それゆえに、「流れ」というキーワードでこの2冊の本が繋がった。

以下は『仕事は楽しいかね?』の読書メモ。ここから『流れとかたち』にパスが通っている(リンクを張っている)。

そんな背景もあって、以下のツイートが生まれ、この記事を書くに至った。



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