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年収2000万への道

今年の正月に以下のようなお問い合わせをいただいていました。今回のエントリーで可能な限りお答えしたいと思います。

大橋さんへ
こんにちは。いつも楽しくブログを見ています。

最近、本田直之さんのレバレッジ勉強法を読み、きっかけとして
自分の能力や将来のビジョンを考えるようになりました。

そこで質問なんですが

私は高卒で
転職2回しており、
英語や会計、ITのスキルもありません。
特技のない22歳で、
今は不動産の営業をしています。

そんな私が

国内外を問わず
税引き後の手取りの年収を2000万円稼ぐことができ、
就業時間は9時から5時までで残業なし。
土日祝日は休みで、正月と夏にそれぞれ1ヶ月の休み。

いろんなところへ行って、
いろんな人に会う。

そんな仕事をしたいと思ったとき、
これらの希望をかなえるには経営者が一番の近道ではないかと思っています。

そこで3つ程教えてほしいことがあります。

1.経営者という職業は上記の年収うんぬんを充たす職業であるか。

2.どのようなスキルが必要なのか。また今はまだ流行ってないが、今後役立つであろう(と個人的に思う)キルは何か。

3.最速で目的を達成するには、2で挙げたスキルをどういう順番で習得していけばいいのか、また複数のスキルを平行して学ぶことは可能なのか。

質問ばかりで申し訳ないのですが、是非教えてください。よろしくお願いします。

最初は、

 「そんな仕事あるかいな!」

と一刀両断するところでしたが、「まてよ」と思い直して、今月1ヶ月間じっくりと考えてみました。その結果、

 「こうすれば希望の条件を満たしながら2000万稼げるようになる」

という方法論までは至らなかったものの、

 「こうすれば希望の条件を満たしながら2000万どころかそれ以上を目指せるようになる」

ための考え方は導き出せたのではないか、と思っています。

まず、1つめのご質問。

1.経営者という職業は上記の年収うんぬんを充たす職業であるか。

結論からいえば、

 ・就業時間は9時から5時までで残業なし
 ・土日祝日は休みで、正月と夏にそれぞれ1ヶ月の休み

という条件で、

 ・税引き後の手取りの年収を2000万円稼ぐことができる

ような職業はない、少なくとも既存の職業には該当するものがない、と思っています。もし経営者を目指すということなら、経営者になった瞬間に公私が渾然一体となり、残業や休みという概念が崩壊するので、ますます分が悪くなります。

もちろん、休日がなくなるという意味ではありません。休日であっても何かが起これば対応しなければならない、という意味です。

それよりも、もしそのような職業があったとして、その枠に身を委ねることが本当にしっくり来るかどうかは保証の限りではない、という点が懸念されます。

例えば、僕自身は年収3000万円をもらえるポストを薦められたとしても、自分の望まない職業であれば、お断りすると思います。自分の時間が望ましい形で使われなくなる、すなわち、人生を棒に振りかねないからです。

「タイム・イズ・マネー」という格言がありますが、個人的には「タイム・イズ・ライフ」と考えています。時間をどう過ごしたかが人生を決定づけるからです。

続いて、2つめのご質問。

2.どのようなスキルが必要なのか。また今はまだ流行ってないが、今後役立つであろう(と個人的に思う)キルは何か。

これは、自分で必要だと思うだけ必要になると思います。そもそも、まったく新しい職業を目指す立場にありながら、「これだけやれば必要充分」というスキルを求めるのは間違っていると考えます。

自分で試行錯誤を通して見いだしていくほかありません。前例がない分だけ苦労も増えると思いますが、だからこそ、その対価も引き上げられるはずです。

逆にいえば、前例のあるものは相対的に価値が下がるのです。なぜなら、前例のないタイミングでそれにチャレンジした人が先行者利益を獲得しているために、後続の人には限られたパイしか残されていないからです。

何事も方法論化された瞬間に陳腐化、すなわち価値の目減りが始まりますから、誰かの方法論を求め続ける限りは常に先行者の後塵を拝することになるでしょう。

そして、3つめのご質問。

3.最速で目的を達成するには、2で挙げたスキルをどういう順番で習得していけばいいのか、また複数のスキルを平行して学ぶことは可能なのか。

今月の一連のエントリーとそこでご紹介した書籍やオーディオブックはある程度はご参考になるのではないか、と考えています。なぜなら、いずれのエントリーも今回のご質問を念頭に書いたものだからです。

とはいえ、あくまでも一例に過ぎません。他にも“登頂ルート”はあるはずです。ご自身で最もしっくりくるルートを見つける方がいいでしょう。

途中でさまざまな方法論やハックが発表されても、最初に自分でいいと思った方法を信じて努力を継続できる人が最終的には成果を上げるものだと思っています。

先日、レバレッジシリーズでおなじみの本田直之さんにお話をおうかがいする機会があったのですが、その中で非常に響いたのが以下です。

 成果を上げられる人と上げられない人との決定的な違いは「考え方のクセ」

本田さんの著書を読んだ人の感想というのは次の2つに分けられるそうです。

 1.なるほど、この方法を自分でも実践してみよう!
 2.これは本田さんだからできるんでしょ。自分には無理だなぁ…。

いうまでもなく1の姿勢の人が最終的には成果を上げることになります。本田さんによれば、こうした考え方のクセを変えない限り、どんなに良い方法を取り入れても成果にはつながらないといいます。

逆に、「どうしたらできるだろうか?」と常に考えている人(=そういう考え方のクセを持っている人)は、1日2日では変わらないにしても、そうした「考え方のクセ」によって複利の効果が生まれるため、例えば10年たった時に非常に大きな差となって現れるわけです。

結局、お金の投資と同様、かけた努力が複利の効果を生み出せるように持っていくのが「最速で目的を達成する」唯一の方法といえそうです。

そして、この方法は外から与えられるものではなく、試行錯誤を通して自分で見いだしていくものになります。そうすることによって、先行者利益を最大化できるからです。