映画「フォレスト・ガンプ」を初めて観たのは1995年3月26日、公開中の映画館。その後、DVDが出てからは年に1度は観るようにしている(何となく観てしまう)。
この映画のいいところは、主人公のフォレストに私心がないところ。本当に純心で人のためになることや自分がやるべきと感じたことは、すかさず瞬間沸騰方式でやり始める。
象徴的なのは、物語終盤のアメリカ大陸をひたすら無心に走り続けるシーン。
徐々に、一緒に走る人が増え始め、近づく人にたくさんの“ラッキー”をプレゼントしていく。でも、そこには恩着せがましさやこれ見よがしな態度はいっさいない。ただ、自分が信じるところに従って、奥深い自分に忠実に走っているだけ。
人のためになることを志向するのは大切なことだが、そこに一切の期待や見返りを求めずに行動することの難しさを感じる。だから、時々この映画を観て心を濯ぐ。
inspired by:
「動機は?」
「世界平和のため?」
「ホームレス救済?」
「女性の権利のため?」
「環境問題?」
「動物愛護?」理由もなく走ることが不思議らしい。
「なぜです?」
「走りたいからだよ」僕のしてることを見て、なぜか納得する者もいた。
「目からうろこが落ちました。初めて見た時“彼こそ何かを悟り人生に答えを見つけた人だ”って思ったんです。だからあなたに従います」
道づれができた。
数はさらに増えた。
さらに大勢が加わった。
僕は“人々に希望を与えた”みたいだ。そんなこと、僕には分からない。
でも助けを求める人はいた。
ママは言ってた。“過去を捨ててから前へ進みなさい”と。
走ったのは、そのためだ。
僕は結局、3年と2ヶ月14日と16時間、走り続けた。
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