1.自分が貢献できるものを提供しているか?
2.「嫌なことをするからお金がもらえる」と思っていないか?
3.自分に合った仕事を探していないか?
4.うまくいかないことを人のせいにしていないか?
5.他人を変えようとしていないか?
6.タネをまき続けているか?
7.感謝しているか?
8.「人生は明日もある」と思っていないか?
最近のメルマガにて取り上げた『「心の翼」の見つけ方』より。
今回ご紹介する8つの問いは、いずれも当たり前のことばかりかもしれません。
でも、「確かにその通りだな」と思えることと、それを当たり前のように実行できることとは天と地ほどの差があります。
水が高きより低きへ流れていくように、その大部分が水である人間も、放っておくと、より楽な方へと流れ落ちていってしまいます。
これを食い止めるためには、たえず“水路”を高く引き上げていくほかありません。
以下の8つの問いはそのための具体的な手段となるはずです。
1.自分が貢献できるものを提供しているか?(p.70より)
自己制限(「できない」という思い込みで自分を制限している状態)を取り払うための最初のポイントは、「できない」という思い込みの直接的原因ともいえる「自分には何の能力もない」という自己認識を改める方法といえます。
その方法とは「挑戦者と付き合う」こと。著者によれば、挑戦者は「学びたがり屋」ゆえに、どうにかして自分が彼らに貢献できる何かを見つけて、差し出すことが彼らと付き合うコツだといいます。
では、そんな「何か」をいかにして見つけるか? 具体的な方法については本書には言及がありませんでしたが、僕自身がある方からいただいたメールが参考になるかもしれませんので、ご紹介します。
学生への告知や集客、司会など
何かお役に立てそうなことがありましら
お気軽にお声がけください。
とあるパーティーで知り合った方から届いた最初のメールの文末に書かれていた一文です(一部文面を変えています)。
名刺交換後のメールというのは、たいていは、
今後ともよろしくお願いいたします。
というありきたりな言葉で締めくくられるものですが、だからこそ、こうしたちょっと気の利いた、「自分が貢献できるもの」を具体的にアピールすることによる破壊力は抜群なのだと、改めて実感しています。
実際、この文面を見た瞬間に「この方に集客や司会をお願いするとしたら、どんなイベントがいいだろうか」と考えている自分に気づきました。
以下もご参考まで。
2.「嫌なことをするからお金がもらえる」と思っていないか?(p.80より)
以下、本文より。
「嫌なことをするからお金がもらえる」という思い込みがあると、仕事は嫌なことでなくてはならなくなってしまいます。そうしないと生きていくために必要なお金がもらえなくなってしまうからです。
そうなると、「仕事って楽しいなあ」と感じたとしても、「やばい、やばい。それじゃあお金にならないぞ」と思ってしまい、「いや、仕事は嫌なことのはずだ」と仕事の嫌な部分だけを見つける努力をして、自分で嫌なことのように解釈していってしまうのです。
まさに負のスパイラルですね。これを断ち切るには、「シゴタノ!」しかないでしょう。
3.自分に合った仕事を探していないか?(p.86より)
こちらも本文より。
実際に、楽しそうに仕事をやっている人がいるのは、たまたま楽しい仕事を発見できたからではなく、その人が仕事の楽しさを発見できるからです。たまたま楽しい仕事があるわけではなく、仕事を楽しくできる人がいるだけなのです。
もはや補足は不要ですね。
4.うまくいかないことを人のせいにしていないか?(p.110より)
本書では「人の成功度が分かる定規」がいくつか紹介されているのですが、そのうちの1つが以下です。
「自分の人生で起こるさまざまなことを、どの程度、自分の責任だと考えているか?」
これを測定する指標もあります。それは「言い訳の量」。これが少ないほど、自分の責任だと考えている度合いが高いといことになるからです。
5.他人を変えようとしていないか?(p.112より)
誰にでも「何をやってもうまくいかない時」があるもの。こういう時というのは、「最も変えないといけないものが見えなくなっている時」だと著者は指摘します。
何が見えなくなっているのか? それは「自分」。
何をやってもうまくいかない時というのは、自分を変えることを忘れているのです。
他人を変えるよりも自分を、もっといえば自分の、世界の解釈の仕方を変えることです。そうすることで、当然のことながら、見える世界も変わるのです。
6.タネをまき続けているか?(p.121より)
とはいえ、努力したことがすぐさま結果となって現れることはまれです。タネをまいても、それがすぐに芽を出すとは限らないのです。
著者も、
種をまかなければ花も咲かないし、実がなることもありません。
と述べています。「因果にはタイムラグがある」というわけです。
7.感謝しているか?(p.192より)
僕の友人で、3年前に起業して以来、毎年黒字で会社を成長させ続けている人がいます。彼女を見ていてすぐに気づくことは、「感謝」を欠かさないこと。言葉だけでなく、行動でぐいぐい押しつけてきます。
どういうことかというと、毎年欠かさずパーティーを開き、
ご支援いただいておりますことへの感謝の意を表しますとともに、皆様方のビジネスに役立てていただけますような会を開催したいと考えております。
ということで、たくさんの「支援者」を無料で招待しているのです。
そのパーティーに集まった人同士で新たなビジネスのつながりが生まれるという副次的な成果もあり、パーティーの規模も会場のグレードも年々成長し続けています。
そして、この「感謝できる能力があるか」もまた「人の成功度が分かる定規」の1つなのです。当たり前のようでいて、なかなか実行に移すのが難しいこの能力を、先のパーティーに参加するたびに思い知らされます。
#僕自身も2年前の彼女のパーティーで貴重なご縁に恵まれて、今に至っています。
8.「人生は明日もある」と思っていないか?(p.202より)
アップルCEOのスティーブ・ジョブズが、2005年にスタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチの中に、次のような一節がありました。
来る日も来る日もこれが人生最後の日と思って生きるとしよう。そうすればいずれ必ず、間違いなくその通りになる日がくるだろう。
これはジョブズ自身の言葉ではなく、彼が17歳の時に出会ったもので、以来33年間、毎朝鏡を見て、
「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」
という自問を繰り返しているといいます。
本書では、次のように厳しい言葉でまとめられています。
私たちは、「明日も人生は続く」「明日はある」、そう思い込んでいます。だから、とても大切なことでも、あと回しにしてしまうことがあります。しかし、人生が明日も続くというのは思い込みでしかありません。「明日はどうなるか分からない」、それが人生です。
確かに、多くの人にとって、明日も人生があるのは間違いありません。しかし、多くの人が、明日を持てないのも事実です。
そして、私たちはいつか、その一人になります。
まとめ
わかっているつもりのことでも、人から問われるとうまく答えられず、実はあいまいにしか理解できていなかったことに気づかされることがあります。
今回の8つの問いのように「当たり前のこと」について自問を繰り返すことは、行動を改める上での最もシンプルで強力な方法といえるでしょう。
読む人によってはもっと別の「問い」が引き出せるかもしれません。是非あなたの「問い」を本書の中に見つけてみてください。
「心の翼」の見つけ方 浜口 隆則 フォレスト出版 2008-06-06 by G-Tools |
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