私は会社で働き続けるにあたって、なるべく疲れないように働くことを大事にしています。
仕事で疲れがたまってしまうと、私生活にも影響が出てしまうばかりか、翌日以降の仕事にも支障が出てしまうためです。
私は過去に仕事の無理でうつ病になりかけたことと、身体を壊して入院した経験があるため、おそらく疲れに関してはかなり真面目に向き合っている方だと思います。
心身に異常をきたすことにより、長時間労働によって得た「時間」や「お金」などを回復期間に失いました。非常に虚しかったです。
(中略)
残業で得た「お金」「時間」「信頼」などは、心身の不調一発で消し飛びます。私は心の病と入院でそれを思い知りました。
そんな私が日々疲れないように働くために行っていることについて今回紹介したいと思います。
1.疲れる前に休憩する
これは疲れを感じてから休憩すると、元の調子に回復するまでの時間が長くなってしまうためです。
疲れは自分が思っているより自覚しにくいもので、特に仕事がうまく進んでいるときほど、意識が高揚しているので気が付きにくくなります。
ですから、だいたい1時間半~2時間程度仕事をしたら、10分は休憩を取るようにしています。休憩の際は、深呼吸をしたり、メールに目を通したりしています(返信などのアクションはしない)。
会社で仕事をしていると、休憩をとりたくてもとれないことが多々あるため、こうして定期的に自ら休憩をとることは大事です。
2.毎日の帰社時刻に意識を向ける
自分が毎日何時に会社を出ているのか、出勤管理簿などを眺めて意識的に確認するようにしています。
そして、残業が続いているようであれば、なるべく早く帰る日を設けるようにしています。
残業が続くと疲労が蓄積していき、仕事の処理能力も低下していきます。ですから、一度疲れをリセットして、また元気に働けるように調整するのです。
このときに大事なことは、「休むことも仕事」という意識です。無理をして体調を崩したり、処理能力が低い状態でミスしたりすれば、意識的に休むよりも全体のスケジュールが乱れます。
精神的にも肉体的にも仕事を十分にこなせる状態ではないのに、無理に仕事を続けるから余計に時間がかかり、さらに残業するという負のスパイラルです。
仕事から逃げるために早く帰るのではなく、プロとして継続的に働くために早く帰るべきなのです。
3.ちょっとした工夫で心と身体を楽に使う
・考え事をするときは姿勢を楽にする
・おすすめの姿勢が「寝転がる」
・身体が疲れないばかりか、アイデア出しもはかどる
↑例えば、この寝転がって考えるというやり方は、無駄な力を使わないということです。
考えるときにメインで使うのは頭ですから、身体の方は疲れないように楽にするように心がけています。
また、職場でちょっと不便に感じることに対して、少しのお金を払うことで解消できるのであれば、便利グッズなどで解消するようにしています。
普段の職場でちょっと便利なグッズを使うことで、仕事がやりやすくなり、気分良く仕事ができます。
便利だけにこだわらずとも、お気に入りの文具を使うだけでも楽しい気持ちになれます。
頭の疲れを軽減する方法として、チェックリストもよく使います。
特に1ヶ月に1回のような、多くもないし少なくもないような微妙な頻度のルーチンタスクなどで役立っています。
チェックリストを使えば久々の作業でも直近でやったかのように再現できるため、「思い出す」のような頭の労力が必要ないため楽です。
チェックリストを作るには、実際に作業する際に、手順を一度記録してみることをおすすめします。
改めてお伝えしたいことは記録をとっておけば、次に同じ作業をするときに楽ができるということです。
なんでもかんでも記録をとるというのは大変な作業になってしまいますが、少なくともまた同じことをするだろうと予測できることについては、記録を残しておく方が未来の自分への助けになります。
via チェックリストを作るのが面倒な人へ!Evernoteを使った記録活用例
4.TaskChuteで毎日のタスクを管理する
頭と心の余裕を確保するには、やはりタスク管理が効きます。現状をきちんと把握できているという安心感があれば、余計な心の疲労を招かずに済みます。
その際に役だっているのが、まずTaskChuteです。
時間を管理するためのタスク管理ツールですが、複雑な周期のルーチンタスクの管理も非常にやりやすいツールですから、「次は何やるんだっけ?」を徹底的に無くしてくれます。
記事の冒頭で紹介した定期的な休憩も、ルーチンタスクとしてTaskChuteに登録されています。
また、タスクを実行していくだけで作業記録が残るツールですから、慌ただしい一日の後でも「今日は何してたんだっけ…?」という感覚が無く、一日の最後に変な燃え尽き方をすることも防いでくれます。
5.GTDで複数の仕事の進捗状況を管理する
合わせて行っているのがGTD(Getting Things Done)です。GTDで仕事の進捗状況を管理しています。
仕事の進捗状況をGTDのシステムでこまめに管理しておくことにより、「どこまでやったんだっけ?」を思い出したり、資料を探したりする余計な疲れがありません。
最近は数年前と比べて私の仕事がかなり多くなっているのですが、GTDのおかげでうまく仕事をこなすことができています。
以前はGTDを行わずに仕事をしていたこと(そしてヒィヒィ言っていた)ことを考えると、ゾッとするほどに効果絶大です。
「気になることはEvernoteに記憶させ、頭の中をすっきりさせる」
それが「連載:Evernote-タスク管理」が目指す状態です。
本連載はGTDの考え方をベースに、その「本質」を残しつつ「簡略化」した方法をお伝えします。
最近、Windowsのできるだけ標準的な機能を使って、Evernote×GTDのようなタスク管理システムが構築できないかを模索していました。
模索の結果、だいぶ満足のいく出来まで構築することができたため、その方法について複数回に分けて紹介していこうと思います。
まとめ
- 意識的に休憩をとる。
- 疲れないように環境を整えたり、工夫をする。
- タスク管理で頭と心の余裕を確保する。
もう一度言いますが、「休むことも仕事」という意識は重要です。無理の結果、燃え尽きて復帰が困難になったり、体調不良やミスが起こったりすると、計画的に休む場合よりも仕事が困難になってしまいます。
もし今は無理を感じていなかったとしても、「今の自分の働き方は、今後もずっと続けられる働き方だろうか?」をときどき自問してみることをおすすめします。私のように、心や身体を壊してしまってから自問しては遅いのです。
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ちょうどこの記事を書いているときに、佐々木正悟さんがおすすめされていた『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れを取る技術』を読みました。
こちらの本でも「休むことは仕事」と書かれています。自衛隊の海外派遣や震災時の災害派遣時の話と、休むことの重要さを関連付けて書かれていることもあり、引き込まれる内容です。
・自衛隊では、スケジュールのことを「業務予定表」と言っている。
・業務予定表は、部隊という生き物が、消耗した体力を復活させるための、「休息管理計画」であると言い換えてもいい。
・ポイントは、業務を並べたスケジュール表の中に、疲労回復の時間を”あらかじめ”確保しておくことだ。
・休むべき時期が来たら、クールに「仕事として」休息しなければならないのだ。
疲れないためにすべきことの実践例や、上手に休むための実践例も詳しく書かれており、「休みたいけど休めない」という方にとても役立つ内容だと思います。
また、「疲れに気がつかないことの危険性」についても強く書かれている本であり、今疲れを感じていないという方でも一読の価値があると思います。
仕事ではなるべく疲れないようにしている私ですが、私生活での疲れまでを含めた考え方や、調子が良いときと調子が悪いときの「ムラ」への対処などの内容はとても参考になりました。おすすめの1冊です。
▼濵中省吾:
「ほんと自由に生きてるよね」と家族に言われる化学系研究職。はまラボ主宰。