なかなか進まない仕事はとにかく分割する。これに尽きるのではないかと思います。冒頭のイラストのように行く手を阻む絶壁を簡単に飛び移れる小山群に分割するわけです。
「イメージはわかるけど、具体的にはどのように分割すればいいの?」
という疑問が生じるかもしれません。
目安は次のとおりです。
分割する目安は動詞が1つだけ入っていること
つまり、動詞の単位で分割することです。
この点については、『スマホ時代のタスク管理「超」入門』で以下のように解説しています。
実は「上司に企画案をメール」というタスクはそもそも問題をたくさん抱えています。
- 1.タスク名が動詞形になっていない
- 2.1つのタスクの中にやることが複数個入っている
- 3.期限がハッキリしていない
この中で3についてはそもそも知らされていなかったと言うことでしたが私達は「期限がハッキリしない仕事は先送りにしようとする」傾向がありますから覚えておきましょう。
忙しいときは特にそうなります。ハッキリとは分かっていなくてもタスクに期日をいれておくだけで、タスクに手がけようという気持ちは高くなります。
しかし、もっと問題なのは1と2です。
まずタスクとはそもそも目的を果たすために行動を起こすことです。ですから全てのタスクは動詞形になっているのが理想的です。
「メール」で終わるのではなく「メールを送る」に変えます。たったこれだけのことですが、こうするだけで最終的には「メールの送信ボタンを押す」ことによってしか、このタスクは完了しないことが分かります。同僚に書式を尋ねたり、ワードファイルを添付するべきかどうかで「悩んで」いるうちは絶対にタスクは完了しないのです。
次に「1つのタスクにはやることを1つにする」という原則を守ることです。「上司に企画案をメール(する)」の中には少なくとも4つのやることが含まれています。全て動詞形にして分解してみましょう。
- □上司に提出する企画案をまとめる
- □企画案をメールに添付する
- □メールを作成する
- □上司にメールを送る
これで少しは手がけられそうですが、まだ不十分です。
おそらく「上司に提出する企画案をまとめる」ところでつまずきそうです。「企画案について調べる」とか「企画案のラフを描く」とか「企画案をワードで清書する」などといったタスクもこの中にあるのです。
つまり「上司に企画案をメール(する)」は6つ以上のタスクに分解できるわけです。そこまで分解して初めて「企画案について調べる」というタスクを「実行する」ことができるわけです。
「上司に企画案をメール(する)」がいつまでも手がけられない人は自分のことを「やる気がないからできない」とか「時間が足りない」などと考えてしまいがちなのですが、この場合実は足りないのは知識で、その知識を拡充することが仕事の第一歩であるわけです。
▼「動詞」を切り出す
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今日訓 1078:100円ショップのすごさは「分割」され尽くされていること。購入という決断が細かく分割されているのでカゴに入れやすい。なかなか進まない仕事のまずさはそのままでは“カゴ”に入らないこと。 #dailyremark
— しごたの (@shigotano) 2014, 2月 9