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年末には、情報環境のリストラを!

By: Rita Hutcheson CobbsCC BY 2.0


倉下忠憲
毎年恒例のエントリー。

インプットの流れも緩やかになり、まとまった時間が作れる年末は、情報環境の整理に最適です。

師走で忙しいでしょうから、手短に整理すべきポイントを押さえておきましょう。基本は減らすことです。

RSSの登録

まっさきに上げられるのがこれですね。

すでにRSSなんて使っていないという方もいるでしょうが、現役で活躍している人もいるでしょう。

使い始めはよいのですが、興味あるフィードを次々に購読していくと、一定のラインを超えたところで、爆発します。興味あるフィードを増やしていったのにもかかわらず、興味が無くなるのです。もちろん、数が多すぎるのが問題なのです。

はじめから登録するフィードを厳選している場合はよいのですが、「とりあえず」登録しているような人は、どこかのタイミングで削除作業を行ったほうがよいでしょう。

Twitterのフォロー

これもRSSと同じ。

単純に数が多くなると、追い掛けるのが疲れるという問題と、シグナル/ノイズ比が悪くなってしまう問題があります。ノイズは幾分かは必要ですが、多くなりすぎると、自分が感じる価値が消失してしまいます。

リストで分けるか、フォローしている人を減らしてしまうか。何かしらの対応が必要でしょう。もちろん、はなからタイムラインを読んでいない人であれば、どんどんフォローしていけばいいと思います。

個人的には、一定期間でフォローしている人を入れ換えてみるのも面白いと思います。何人かフォローを外し、何人か別の人を加えるのです。それだけでもタイムラインの風景は変わってきます。

Evernoteのノートブック

こちらはEvernoteユーザーの場合。

適度に使い込んでいると、Evernoteのノートブックは数が増えていきます。もちろん、用途に合わせた使い方をしているならまったく問題ありません。

が、逆に言うと、使わなくなったノートブックが出てきているかもしれません。そうしたノートブックは空にして、削除してしまうのがよいでしょう。

Evernote上で管理できるノートブック数にも上限がありますし、なにより数が増えすぎると認知しにくい問題が出てきます。どのノートブックに入れたのかの感触が薄まるのです。もちろんそれでも全体への検索でノートは発見できるわけですが、それならノートブックなしでも同じことでしょう。

買っている本

個人的に「積ん読」は、ある種の豊かさだと思いますが、多すぎるのは問題でしょう。

特に電子書籍はやっかいです。セールに釣られて本を買ってみたものの・・・みたいな事案が発生しがちではないでしょうか。

「自分が一ヶ月に読める本」の数を踏まえておくと、多少買う気持ちを抑制できるかもしれません。
※これは自戒を多く込めています。

あと、新しい本を読むばかりではなく、過去読んだ本を再読する時間を作ってみるのもよいでしょう。もろもろ考えると、人が一生で「読める」本の数というのは少ないものです。

さいごに

以上のことは、基本的に私の情報環境を土台にした話ですが、別の環境でも応用できるはずです。

要点は、

  • 「普段自分が目に触れるインプットソース」
  • 「普段自分が使う情報保存ツール」

の二つに気を遣うことです。

この二つは目に見えないところで、私たちの生活に影響を与えています。もちろん、大半は「時間」というボトルネックに影響するわけですが、きっとそれ以外の認知的な影響もあるでしょう。気を遣うコストに見合う対価はきっとあります。

▼関連エントリー:

▼今週の一冊:

「インプットを厳選したければ、アウトプットのテーマを決めることだ」

と言ったのは誰だかしりませんが、一理ありそうです。

というわけで、__少々強引ながら__本を書きましょう、という本を。

実際、何か書き出すと、そのための時間が必要になってくるのでインプットを厳選せざるを得なくなってきます。

発売日近辺は在庫がほとんどありませんでしたが、最近はAmazonさんにも在庫が入ってきているので買いやすくなっていると思います。


▼編集後記:
倉下忠憲



上の新刊に関係したイベント(セミナー)を企画中です。東京と大阪で開催しようと考えているのですが「興味がある人」の数をちょっと知りたいので、興味がある人は、次のアンケートにご協力ください。


▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。