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ToDoリストの放置プレイを避ける方法

By: Hey Paul StudiosCC BY 2.0


佐々木正悟 若干品のないタイトルではありますが、多くの人は「せっかく作ったToDoリストをどうしても放置してしまう」ものです。それを避ける手段の1つが、私としては繰り返しになりますが、TaskChuteを使うことです。

「いつかやりたいことリスト」はともかく、仕事でやるべきことしか書いていないはずのToDoリストすら放置してしまうのはどうしてなのか。常連タスクが残りがちなのはなぜなのか。

それにはいくつかの原因があります。

第1に、やるべきタイミングが決まってないからです。

「先送り」を問題視した本に、次のようなことが書いてありました。

コンビニの前を通りかかった運転手が思う。
「妻が牛乳を買ってこいといってたっけ? でも気が乗らないな」
運転手はコンビニの前を通りすぎます。

この簡単な心理は、実に頻繁に発生します。とっさに決断し直す、というのは存外難しいことなのです。

  • A→B。

この流れがスムーズなら、人は自覚せずに意志力をある程度発揮し、Bへ向かうことができます。しかし、この間に地点Zに寄れと言われると、大した労力が必要でない場合でも、できればせずにすませたいと思うものなのです。

  • □社内説明会の準備
  • □同僚のエクセルファイルをチェック
  • □データベースの顧客番号の整理

このような「リスト」を通常業務の外に持っていた場合、それぞれの仕事が大したことのないものであっても、業務の流れの中に差し込むことは面倒なのです。他人による割り込みが嫌われるように、自分自身で割り込むことも、いとわしいものです。

この問題に対処するには、事前に、通常業務その他、わかりきった業務も、ルーチン業務も、全部リストアップしておく必要があります。そのリストの外ではなく、中に入れておくのがベターなのです。

これは、タスクシュート式の仕事術では自然なやり方です。

第2に、優先順位がハッキリしないからです。

割り込みがいとわしいものであっても、他人による割り込みには、私達は対処します。その割り込みが上司によるものであれば、当然対応します。「しません」と言うことはできないからです。

優先順位とは、つまりこうであってこそ機能します。業務の流れをとどめ、当然「次にやるべきこと」よりもさらに前に実行されるからこそ「優先順位が高い」と言えます。

ふつう、そんなタスクはありません。自分で用意したToDoリストの項目は、ToDoリストにはない「次に当然やるべきこと(例えば朝一番にメールチェックを当然する、など)」を差し置いてまでやるべきだと言える、決定的な根拠を持っていないのです。

しかし、おそらく「メールチェック」から始まった業務の流れに乗って仕事をしているだけで、1日は終わります。1日が終わるまで「流れの外にある(ToDoリストの中にある)項目」には手がつけられないわけです。

これもまた、タスクシュート式の仕事術であれば対応できるはずの問題です。タスクシュートにはそもそも優先順位という考え方はなく、「今日のリスト」にあるものは全て今日中にやる、という原則があるからです。

第3に、いつもやらないでいたリスト項目だからです。

ToDoリストは実のところ、毎日なくしてしまうべきモノです。そうしないと、あっという間に「そこにあるのが自然なリスト」になってしまうからです。

人は「いままでやらないでいても問題がなかったということは、今やる必要はないものだ」と判断します。経験則で判断するクセが強いからです。

ToDoリストを作って、毎日消しもせず、「すぐ目に付くところに置く」というのは、よい方法のようで、実はよくないのです。「片付けられないことが習慣化する」からです。この種の習慣が付くのに21日も必要はありません。3日で十分です。

この問題も、タスクシュート式であれば発生しません。そのようなリストの存在自体を許さないからです。タスクシュート式とは、1日分のタスクリストをまず用意し、それが終わる時間の妥当性を確認して、そこにあるタスクだけは全部処理するやり方です。

もし1日で終わらないものがあれば、それは翌日以後のリストに入り、「今日やるリスト」から少なくともいったんは消えます。一見したところこれは、ごくありきたりなことのようですが、ToDoリストはそのような機能を持っておらず、したがって「今日も明日も明後日も」常連タスクが居残っていくことがほとんどなのです。

» タスク管理ツール TaskChute2

タスク管理ツール・TaskChute2


▼編集後記:
佐々木正悟

10月14日 第11回タスクセラピー タスク管理の基本を固める(東京都)


『マンガでわかる!幼稚園児でもできた!!タスク管理超入門』が発売当初から高い人気を維持していますが、それというのもやはり「なんでタスク管理?」という疑念が根強く残っているからなのでしょう。

リストが長すぎるとか、息がつまるといったことは、だいたい誤解です。私達は苦手なことは長いリストを持つしかないし、得意であればリストなんか要りません。得意なことだけして、先送りなどすることなく生きていければ一番いいのですが、世の中そんな人だけではないのです。

そこで、タスク管理という手法が生きてくるということもあるわけです。

長いリストは隠せば短くできます。しかし隠すことにはデメリットもあります。だから隠したり表示したりを切り替えてやる必要があります。それもまたタスク管理の一手法です。

それらの話を事細かく理解するには、それなりの時間と知識が要るのです。経験で学ぶ、ということも十分可能ですが、そういった経験そのものを持てないという方もいるでしょう。そうした方にご参加いただければと思います。

» 10月14日 第11回タスクセラピー タスク管理の基本を固める(東京都)

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