今日から英語の勉強を始めるための１冊

更新日 2017 年 3 月 18 日
投稿日 2008 年 8 月 28 日
著者佐々木正悟
カテゴリー英語学習法

本書は、すぐに買ってもかまいませんが、すぐに読み始めるべきではありません。読み始めるのはあくまでも、英語を勉強すると決めた、その日からです。

というのも、本書はまず間違いなく、１日で読み終えてしまうからです。薄手の本で、しかも内容は難しくありません。間違いなく読み進めるうちに、「英語が勉強したくなってくる」はずです。とくに、英語の勉強で何度か挫折している人であれば。

その時が、英語勉強へ向かう気持ちのピークです。本書を読み終えて、１日、２日と経過するうちに、モチベーションは急速に落下していきます。だから、読み終えたときの気分で取りかかるのが最善ということです。

しかも、本書で主張されているのは、「英語の勉強は、一気呵成に大量に、持続的にやるべき」という、シンプルではあるもののイージーではない方法です。せめてスタート時だけでも高いモチベーションで取りかからないと、構えてしまってからでは、取りかかりにくくなるでしょう。

とは言え、本書に収録されているのは「村上さんだからできた」と言うほど、険しく、困難な方法ばかりでもありません。たとえば英作文に関しては、「日本人にはほとんど不可能だから、コピペしてそれを修正すべき」というに近い内容です。はっきり言って、これならほとんどの人に可能でしょう。

しかし、たとえ「適当な文章をコピペして、修正する」だけにしても、英文が読めなければ、妥当な文章を探し出すこと自体が困難です。だから本書で強調されているのは、「読解力をつけること」なのです。

この「読解力をつける方法」について言えば、「村上さんだからできた」と言いたくなりかねない内容です。単語にして300万語を読めというのです。原著の冊数として、だいたい30冊。かなりの分量です。

こういったところで、本書は力を発揮します。本を読む価値は、ここにあります。30冊の英書を読めと言われて、すぐにその気になるものではありませんが、『村上式シンプル英語勉強法』を読んだ直後であれば、その気になれます。その機会を逃しては、本書を読む価値は半減するでしょう。

言うまでもなく勉強法にせよ英語勉強法にせよ、その他の自己啓発本にせよ、何も著者の言ったとおりに実践する必要はないわけですが、アレンジするなら、書いてあるとおりに一度やってみて、無理を感じたり合理的でないと感じたところを、修正すればいいのだと思います。

なお、利便性のため、本書を読んだ方のために以下、本書で採り上げられていた参考書をリストアップしておきます。このリストを見ると村上さんが、いかに「単語力」を重視しているかがわかります。

『村上式シンプル英語勉強法』の参考書リスト

『村上式シンプル英語勉強法』の参考書リスト

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