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メールの「返信タイム」
2006/04/18 Tue 21:46 by 大橋 悦夫 このエントリをはてなブックマークに追加 このエントリを含むはてなブックマーク

タグ:タスク管理のコツ / メールをうまく活用するには?

日々の仕事でもはや欠かすことのできないツールの1つにメールがあります。仕事上のやり取りでは電話やFAXを上回る頻度で日々活発に使われているコミュニケーション手段と言えるでしょう。

そんなメールですから、うまく使いこなすことができるかどうかで仕事のスピードや品質が大きく変わってくるはずです。メールがビジネスで当たり前のように使われ始めてからもう10年はたつと思いますが、メールを取り巻く周辺技術はもちろん、使う側のリテラシーの面でもまだまだ発展途上の段階にあると感じています。


ところで、こちらでメールのトリアージという言葉を使いました。

ちなみにトリアージとは、もともと医療用語で、以下のように説明されています。

多数の傷病者が一度に発生する特殊な状況下において、現存する限られた医療資源の中で、まず助かる可能性のある傷病者を救命し、社会復帰へと結びつけること

仕事においても、一度に多数のメールを処理しなければいけない状況において Email Triage という言葉が使われることがあります(関連論文:Exploring the Dynamics of Email Triage)。

メールをうまく扱う上では、上記のような優先順位づけに加えて、「いつ返信するか」というタイミングのコントロールも重要です。

特に返信のタイミングについては意外と見落としがちだと感じています。

例えば、1通のメールの返信にどれくらいの時間がかかっているでしょうか? 純粋にメール文を書く時間は数分だとしても、返事を書くために資料に当たったり、関係者に問い合わせたりといった作業が発生すればすぐに15分や30分が過ぎていきます。メールが届いたそばから即レスを繰り返していると1時間や2時間はあっという間です。

しかも、まとめて1時間ならまだしも、メールは断続的にやってきますから、都度対応していたのでは仕事になりません。

そこで、まず、1日に2回ないし3回の「メールの返事を書くための時間」(返信タイム)を決めておき、その時間になったらメールの返事を書くことだけに集中するようにします。

例えば、

 1. 9:30〜10:00
 2.13:00〜13:30
 3.18:00〜18:30

というように、明確に決めておきます(仕事の状況に合わせて)。「返信タイム」になったらアラームが鳴るようにしたり、ケータイにリマインダーメールが届くようにするといいかも知れません。あるいはスケジュールに予め組み込んでおくのも良いでしょう。これは、「ダッシュ!」の実践例と言えます。

次に、上記以外の時間帯にメールを返信する場合のためにポリシーを定めておきます。メールを受け取ったら以下の2つの基準に照らして、いずれかの条件に当てはまるようであればその場で返信をします。

 A.本当にその場で返信する必要がある(相手は急いでいるようだ)
 B.2分以内で返信し終えられそうだ(「了解しました」と書くだけで良い)

このポリシーを守ることによって、仕事に集中して取り組むためのまとまった時間を確保することができます。

とはいえ、個人的には、Aの場合というのは基本的には「あり得ない」と考えています。なぜなら、それほど急を要するのであればメールではなく電話をしてくれればいいからです。逆の立場でもそうするのではないでしょうか。

そして、Bについては、2分以内で返信できるということは、そういったコマ切れな時間の中断に煩わされることを受け容れる、ということになりますから、たとえ返信できたとしても「返信タイム」に先送りしてしまった方がいいということになります。

以上を考えると、即レスは原則としてしない、という結論になります。

「現実的かつ有効なスケジュールを立てるコツ」というエントリーで以下のドラッカーの言葉をご紹介しましたが、

報告書の作成に6時間から8時間を要するとする。しかし1日に2回、15分ずつを3週間充てても無駄である。得られるものは、いたずら書きにすぎない。ドアにカギをかけ、電話線を抜き、まとめて数時間取り組んで初めて、下書きの手前のもの、つまりゼロ号案が得られる。その後、ようやく、比較的短い時間の単位に分けて、章ごとあるいは節ごと、センテンスごとに書き直し、訂正し、編集して、筆を進めることができる。

※太字はohashi。

まとまった時間を確保することが何よりも大切であり、「返信タイム」のルールを確実に守ることでこれを実践することができます。

ちなみに、「返信タイム」を決める際に必要になるのが、普段どれくらいの時間をメールの返信に充てているか、という実績データです。このデータをもとに「返信タイム」の頻度と時間が決まります。まずは1日の中でメールの返信に使っている時間を記録してみると良いでしょう。




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