先日、「メールの返信タイム」のことを書いたところ、「4行日記」実践中のTさんから質問をいただきました。
「先日のメールの返信タイム設定の話、とても参考になりました」
「ありがとうございます」
「いままで、すぐ返事できるメールは極力その場で返すをモットーにしていたのですが、たしかに集中力がとぎれる原因になっていたと思います。さっそく、返信タイムを決めるようにします」
「是非やってみてください」
「そこで一つ質問なのですが、返信すべきメールは、それ用のフォルダを用意して整理したりすべきでしょうか?」
「ええ、フォルダを用意して整理したりすべきだと思います。私の場合はGmailを使っているのですが…」
ということで、以下のような手順をご紹介しました。
まず、「これは返信すべき!」というメールについては、その場で、
1.スターを付ける
2.「要返信」というラベルを付ける
3.アーカイブする
という3つの処理を行います。つまり、受信トレイから見えなくするわけです。
次に、「返信タイム」になったら、
1.「要返信」ラベルのメールを抽出表示させる
(左サイドバーの「要返信」というラベルをクリック)
2.スターのついているメールについて片っ端から返信していく
3.返信が終わったら、そのメールのスターをはずす
4.2と3を「返信タイム」が終わるまで繰り返す(以下はスターがはずれた一覧)
「返信タイム」が終わったら、スターがついていないメールの「要返信」ラベルを削除します。操作手順は以下の通りです。
1.一覧表示時に画面上部に表示される「スターなし」をクリック
→ スターのついていないメールにチェックマークが入る
2.「ラベルを削除”要返信”」ボタンをクリック
→ チェックマークがついたメールが「要返信」一覧から見えなくなる
まとめると、
1.処理すべきメールの一覧から「今」不必要なものを一時的に
「見えなくする化」させる
(スターを付けて「要返信」ラベルを貼り、アーカイブ)
2.必要になったとき(=返信タイム)に「見える化」させて一気に処理をする
(要返信一覧を開いて片っ端から返信)
3.処理の終わったメールを「見えなくする化」させる
(要返信一覧で返信の終わったメールから「要返信」ラベルを削除する)
ということになります。つまり、
1.「今」必要のないメールは「見えなくする化」
2.「今」集中すべきメールは「見える化」
という2つの状態を行ったり来たりしながら「今」必要なものだけが「見える」ようにします。
ある1つの仕事Aに取り組んでいるときに、別の仕事Bに関するメールが目に入っても、とりあえず「要返信」というラベルをつけて後から引き出せるようにした上で目の前から消すことで、仕事Aに集中することができるわけです。
「見える化」については、広く行われていると感じていますが、「見えなくする化」はあまり意識的に行われていないような気がします。
例えば、オフィスや自宅にいると、あらゆるものが目に入ってくるため、「今」に関係のないことに注意を奪われがちです。試験前に普段やらないような本棚の整理や部屋の掃除を始めてしまうのは、「乱れた本棚」や「散らかった部屋」という「試験勉強には関係ないこと」が「見える化」されてしまっているためと考えられます。
カフェや図書館で仕事がはかどるのは、最初から仕事以外のことが「見えなくする化」されている環境だから、と言えるでしょう。