最初のキツさを乗り越えるためには、そもそもそのキツさは乗り越えるに値するものなのか、その意義と結末についてプレビューしておく必要がある。
いまだかつてないキツさなのか、多くの先人たちが当たり前のように乗り越えていったキツさなのか。それは先人の本を読んだり話を聞いたりすることで見えてくる。
あるいは、それを乗り越えないと堂々巡りから抜け出せないと直感されるものかどうか。堂々巡りの原因は、その状態をよしとしている自分にある。それゆえ、キツさを感じるということはそれが“出口”の目印である可能性が高い。
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「覚えておいてくれ。“試すことは簡単だが、変えるのは難しい”ということを。
さっき話した人たちはだれ一人、立派なビジョンを持って、それに向かって突き進んでいたわけじゃない。彼らはみんな、目標設定者でも計画立案者でも〈なかった〉。彼らは冒険者だったんだ」
それからマックスは、私との会話のこの部分を、決して忘れられないだろう言葉で締めくくった。
「困難というのは、一つひとつが実地演習を始める合図だ。試すことは、一つひとつが世の中への問いかけだ。答えというのは、一つひとつが旅だ。旅程の計画は人生に任せておけばいい。きみの仕事は、光を集めることとカメラを持っていくことなんだから」(p.149)