苦労してプロダクトを作り上げたら、他人に簡単に真似されたりコピーされたりしないように手を打っておく必要がある。
そのためには2つのアプローチがある。
- 1つは他人にとっては苦労でも自分にとってはそうではない分野を選ぶこと。
- もう1つは早くから始めていること、すでにたくさんの時間とお金を投じていることにいっそう絞り込むこと。
両方がそろっていればなお良い。
とにかく他人と自分の違いに注目すること。
これを突き詰めていくと、パッと見では他人との違いがわからないようにふるまいつつ、見えないところで他人と一線を画する多大なエネルギーを注ぎ込み続けるというスタイルに行き着く。
パッと見では違いがわからないので、真似されることもコピーされることもない。仮にされたとしても、表層だけであり真相には迫れない。
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まず考えたのは、絶対コピーされないビジネスモデルをつくることだった。たとえアメリカから輸入しているモノでも、流行ると必ずマネをする人間が出てきて最終的には価格競争になる。価格競争になっても負けない戦いをするには、どうしたらいいか。
そこで僕が考えたのが、この酸素濃縮機に「最後の価格」をつけることだった。絶対儲からないほどの安値を設定すれば、誰も利のない事業に追随しようとは思わないだろう。結果的にこの予測は的中し、僕は酸素濃縮機の独占販売の足がかりをつくることができた。
あとは、どうやって売るか。それが問題だった。(p.86)
» ひとりで儲ける時代―夢を追い越した男「金と仕事」のド根性哲学