まずは、リストを整理する時間と処理する時間の2つに分けることから始めましょう。
昨日の大橋さんの記事はこの言葉で締めくくられていました。これは一見したところしごく単純な話です。
話は単純ですが、実行となるとそうでもなくなります。特に忙しくてテンパっていると、
「整理なんかしているヒマはない!でもどれも急ぎの用事ばかりで、何もかもが手につかない!」
となることがあります。
こちらはひどく錯乱した話です。まったくシンプルではなく、支離滅裂です。
タスクを整理する時間というのは、ひとつのことに注意を集中していない心理状態を必要とします。いろいろなタスクに注意が行き届いていなければ、全体の整理などできません。
一方処理する時間というのは、集中モードが必要です。このときには他のタスクのことを意識しないほど、よいのです。
しかし仕事が立て込んで余裕がなくなると、どうしても同時にやりたくなるのです。整理だけしていても、仕事は前に進まないからです。
だから処理しながら整理したくなるわけです。しかしそれをやると処理速度が落ちると同時に整理力も低下するので、いいことはないのです。
一歩引いて絵画全体を眺めるのと、近づいて絵に手を加えることの両方を同時にはできません。心にも同じことが言えます。
単純な話なのですが、一番必要なときほどこれがやれなくなります。ですからふだんから、「分けて、やる」という原則に身体を慣らしておくとよいでしょう。