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自動化するか手作業のまま続けるかを見極めるコツ

コンピュータは人の手作業を自動化させるツールであって、人そのものを代替するものではないと考えています(当たり前か。でもSFの世界ではコンピュータが人そのものを代替して乗っ取る、というストーリーが多いですね)。なので、ある仕事にコンピュータを活用するかどうかを迷ったときは、

 1.人が手作業でやったらエライことになることが明らかかどうか
 2.手作業でやるよりも精神的ストレスと物理的コストが軽減されることが明らかかどうか

という視点で判断をすればよいと思います。というわけで、これが自動化するか手作業のまま続けるかを見極めるコツです。以上、おしまい。

・・・と、ここで終わってしまうのもアレなので、ちょっと拡張します。

以前、「ここになければ他にはないっ!」というエントリで以下のようなことを書きましたが、

それは、

 メモをするのは一箇所に限定する

だけです。1つの決まったテキストファイルでもいいし、1つのメールフォルダでもいいですから、とにかくそこにしかメモを残さないことです。

今回ご紹介するのは、仕事も含めて日常のあらゆるメモ(タスクリスト、書きかけのブログ記事、アイデアメモ、連絡先、積ん読本リスト、買い物リストなどなど)をすべて例外なく1つのテキストファイルに突っ込んで管理したらどうなるか、やってみました、という Giles Turnbullさんのお話です。

Living in text files
(テキストファイル生活)

One thing I learned from the first attempt at using this system: don’t try to scroll around from place to place in the file. You’ll end up scrolling for hours and losing track of what it was you were scrolling to. It’s much, much better to use the find controls. I’ve started getting in the habit of “tagging” parts of my file with keywords that might come in handy when I’m searching. Using a split view in my editor means I can move items around from one chunk of the file to another, just as if I were copying and pasting between two separate ones.

ファイル内をあちこちスクロールして回るのはやめたほうがいい。それよりも検索コマンドを使ったほうがずっとずっと効率的。私も実践しているオススメの方法は、ファイル内でよく検索するキーワードを集めたパートを用意しておき、ウィンドウ分割機能でこのパートと本文とを分けて表示させて、この2つのパートを行ったり来たりする、という使い方。


なのですが、この使い方って面倒じゃないのかな、という素朴な疑問が…。

1つのテキストファイルの中でたくさんメモがある場合でも、そのメモ1つ1つにタグをつけておいて、これを拾って一覧(ここから本文にジャンプできる)を作ってくれるようなマクロを作ってしまえば、人が検索コマンドを使うよりはずっとずっとずっとずっと効率的だと思うのです。あるいはマクロを作らなくても、例えば秀丸エディタには、もともとこの機能があります(※)。

※強調表示一覧機能(ページ一番下にスクリーンショットがあります)

例えば、メールソフトのいくつか(例えばBecky)は、複数のメールを1つのテキストファイルで管理していて(サイズが大きくなった場合は分割しているようです)、このファイルの中にあるタグを拾ってメール一覧ビューと本文ビューを表示させています。

とはいえ、Gilesさんが上記のように考える背景には、追加の作業なしに手軽に運用したい、という思いがあるような気がするので、特定のソフトウェアやマクロの介在を許さない、ということなのかも知れません。

最近、個人的にTaskPrizeというソフトを今回のテーマであるメモ管理のツールとして活用しています(詳細は「ブログをサクサク書くための4つのコツ」というエントリでスクリーンショットとともにご紹介しています)。

このソフトもデータは1本のテキストファイルで管理しているようです(データファイルをテキストエディタで開くとデータの合間にデータ区切り用のタグが散見されます)。

結局やっていることは、Beckyも TaskPrizeも そしてなんと、Gilesさんも同じ、ということなります。であれば、Gilesさんの手作業はコンピュータで代替したほうがいいのではないかと思うのでした。

このエントリを取り上げている Merlinさんもいまいち納得していないご様子ですし。

Life inside one big text file
(拝見、テキストファイル生活)

This ambitious strategy ―usually only whispered about among the lower geek echelons in which I dwell― seems to require a lot of confidence, planning, and familiarity with your favorite flavor of text editor.

(まだまだぺーぺーの私からすると)この野心的な試みには類い希なる“テキストエディタ魂”が要求されるように思える。


あ、でも、自分が繰り出した検索コマンドで目的の言葉がヒットする快感は理解できないものではないです(フォロー)。全文検索になったら、GREPなどを使う方がきっと早いでしょうし。でもそんな場合は、Googleデスクトッ…、あ、いや、何でもないです。

<自動化するか手作業のまま続けるかを見極めるコツ>

自分がやっている手作業が、コンピュータのほうが速く正確にできそうならコンピュータに任せる(ただし、とにかく手作業でやりたい、という場合は例外)。