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してやられる前に、しでかす

アインシュタインの言葉に「想像力は知識よりも重要だ」があります。

知識は自分の外にあり、もっぱら仕入れてくる一方ですが、
想像力は自分の内にあって、自らの意志で仕出すものです。

仕入れと仕出し

「仕出す」の意味は、次の通り(大辞林 第二版より)。

(1)物事をし始める。とりかかる。
(2)料理を作って注文先に届ける。仕出しをする。
(3)作り出す。考え出す。創始する。
(4)財産を作り上げる。かせぎだす。
(5)やってのける。しでかす。

仕入れのコントロールは目につきやすいため、行動に移すのが容易な反面、仕出しについては何をもって「仕出す」とするのかがはっきりと定義されていないことが多いため、いざ足を踏み出そうとすると、二の足を踏んでしまうことがあるように思います。

例えば、代表的な仕入れである読書やセミナー受講などは、具体的な行動としてフォーマット化されています。「仕入れたい!」と思えば、本屋に出向くか、図書館に足を運ぶか、あるいは人に教えを請いに行くか、といった選択肢がおのずと浮かんできます。

一方、「仕出したい!」という場合は、何をすれば仕出したことになるのか、その作法や手順を決めておく必要があります。例えば、ブログは仕出しの1つでしょう。

また、仕入れについては、「○○という資格を取得するために」あるいは「○○がうまくできるようにために」といった目的とワンセットになっていることが少なくないため、目的を見失うことがあまりないのに対し、仕出しについては仕出すことそのものが目的化しやすいために、ふと歩みを止めてしまう原因を孕みます。行為が目的を呑み込んでしまうのです。

そういう意味では、

 知識の獲得は“他律的手回し”であり、
 想像力の発露は“自律的営み”である

といえます。

言い換えれば、

 知識の獲得は常に後塵をフォローする行為であり、
 想像力の発露は先陣にリーチする手段

ということになるでしょう。

そして、新しいものはフォローよりもリーチによってしか生まれ得ないものであり、コントロール可能なものは外に求めるフォローではなく、内から生じるリーチであることを考え合わせれば、「想像力は知識よりも重要だ」とするアインシュタインのメッセージが腑に落ちてきます。

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