photo credit: Mark J P via photopin cc
今更ここで私が言うまでもないことですが、SNSが発達し、想いを気軽に、遠くまで、広く深く発信できる時代になりましたね。
有名人であろうとなかろうと、発する言葉が相手に伝わり、相手の琴線に触れたとき、想いはよくも悪くも加速度的に拡散していく時代だなあ、としみじみ感じます。
特にここ最近、ネットで見られる記事の媒体全体でなく、個別の記事ひとつひとつにSNSでの反響が分かるような指標(例えば、はてなブックマーク数、ツイッターのつぶやき数、Facebookでの「いいね!」数)として可視化されるようことが増えました。
それにより、個々の記事の反響も媒体まるごとではなく、ひとつひとつ個体として測定できるようになり。記事の人気度も一目で分かるようになっています。
そんな時代だからこそ、「なんとなく」の発信から一歩進んで、プレゼン力の訓練としてSNSを使ってみる、という実験をたまにしています。ここ数年いろいろ実験してみて、SNSはプレゼン力を日々磨くのにとても良いツールだな、と感じています。
プレゼンの客観的効果測定にはツイッターが効く
私が主に使っているSNSはツイッターとFacebookなので、他のサービスについては詳しく分からないですが、両者のうち、「プレゼンの訓練」という視点で活用する際に有用なのはツイッターだと考えています。
理由は2つあります。
- 匿名性が高い分、つぶやきの反響をFacebookに比べて客観的に判断できる
- 140文字という短い制約があるので文章要約力が鍛えられる
Facebookはもともと友人同士の交流を目的として設計されているものなので、「いいね!」は、ツイッターに比べて記事の効果測定という視点で見るとあまり役に立たないような気がしています(あくまでも、プレゼン、という視点です)。
というのも、Facebookは「見たよ」の印で押す人、挨拶代わりに押す人、本当に「いいね!」と思って押す人など、相手によって使い方がまちまちだからです。
基本的に直接の知り合い同士の繋がりのため、友人のバックグラウンド、背景までも加味した友情の印の「いいね」なのか、本当に心から、文章の内容に「いいね!」と思って押してくれているのかどうかがはっきりと分かりにくいのです(具合が悪い、という投稿に対する「いいね!」は、お大事に、の意味だったりしますよね)。
一方ツイッターの場合、匿名性が高い分、つぶやきに対する反響が「お気に入り」「リツイート」「返信」という形でダイレクトに返ってきます。
「おつきあい」や「義理」のやりとりが存在する割合がFacebookに比べて低い分、自分のつぶやきによって相手がどう反応したかが如実に分かるため、自分が伝えたい考えが共感されたのか、受け入れられたのか、否定的に受け止められたのかが客観的に把握しやすいのです。
「PREP」の順番でつぶやいてみて反応を見る
もちろん、ツイッターには今思いついた考え、いる場所、感動した出来事などを気軽につぶやくという楽しみ方もあり、私も普段はそのように使っています。でも時には気分を変えて、自分の意見を簡潔にまとめ、伝える訓練の場としてツイッターを使ってみることをおすすめします。
例えば、プレゼンの時にコンサルタントがよく使う手法である「PREP法」を使って、考えを140文字以内でまとめる練習をしてみるのも良いでしょう。
PREP法とは次の頭文字を取ったものです。
- P:Point(要点)
- R:Reason(理由)
- E:Example(事例)
- P:Point(要点)
伝えたいメッセージをPREP法で伝えるようにすると、相手の頭にスッと入って理解しやすくなります(ツイッターの場合は文字数が140字に制限されているので、最後のPは状況により省略してもOK)。
また、本当に伝えたいことを、余計な言葉を削ぎ落して磨いて行く訓練は、人前に立ったとき、相手に伝わる話し方ができるようになる訓練とも繋がります。
140文字に全部を伝えきるのが難しいときは、「連続ツイート」のような形で、1つめにPoint、2つめにReason、といった感じで使うのも良いでしょう。
良く「何を言ったか」でなくて「誰が言ったか」が大事だ、という話を聞きます。しかし、私はツイッターにおいては、逆の現象が起きているのではないかという気がします。つまり、「誰が言ったか」からスタートするのではなく、「何を言ったか」からスタートするスタイルなのです。
実際私も、名言とか「ぐっ」とくる言葉を「お気に入り」に入れることもあります。でも「お気に入り」に入れた時点ではその名言を言った方についてのバックグラウンドはあまり意識していません。あとでお気に入りを改めて見直したとき、「そういえば、この人はどんな人なんだろう」とプロフィールを見る、という使い方をしています。
SNSの発達により、相手がどんな人かという先入観を取り払って、「言葉」に純粋に反応する機会が増えたのを実感しています。
つまり、すごい人が発する言葉がすごい、ではなく、発した言葉がすごい人がだんだんすごい人になってくる、という流れになっているわけです。
そう考えると、誰でも毎日、心に刺さるツイートひとつで、一瞬にしてメジャーの舞台に出ることができる場が開かれていると言えるのではないでしょうか。
今までは大手メディアを通じてしか伝えられなかったことが、自分の言葉で伝えられるという今の環境、あらためてすばらしいなと思います。せっかく与えられた環境を最大限に活用できるよう、訓練の場として時には戦略的にツイッターを活用してみるのも良いのではないでしょうか。
日々の積み重ねを習慣とすると、1年後にすごいことになっているかも知れませんよ!
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▼池田千恵:
前向き早起きエバンジェリスト。朝を有効活用してビジネスの基礎体力をつける「Before 9(ビフォア・ナイン) プロジェクト」主宰。
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