以下一連のツイートは、昨日6/6(月)の午後に行われたシゴタノ!トークライブの後の移動中にふと思って行ったものです。
フリーになると仕事の選択肢は全方位に広がるけど、使える時間は増えない。自分なりに間口を絞らないと直ぐにジリ貧になる。
間口を絞るコツは自分のスタイルを決めてこれを守ること。お金がもらえればなんでもやる、というノンスタイルはむしろお金を遠ざける。人はスタイルに価値を感じるのかもしれない。
ここで言うスタイルはブランドに近いけど、もっとカジュアルでフレキシブル。ブランドがインストールアプリなら、スタイルはWebアプリ。
ブログも同じ。ウケるから書いてると自分の持ち味が出せなくなる RT @fuj17ga: なんでもやるという事は自分が得意でないことや興味のないこともやるって事ですもんねRT @shigotano 間口を絞るコツは自分のスタイルを決めてこれを守ること。お金がもらえればなんでもやる…
今回のトークライブのテーマはサロネーゼ。
サロネーゼというのは、自宅の一室をサロンとして開放し、そこで料理やネイルやアロマテラピーなどの教室を主宰する人たちの総称。
当然、女性がメインなのですが、彼女たちの共通点は「(原則として)外に出られない」ということ。
実際、多くの教室は朝10時から夕方4時までの時間帯に開かれているそうです。主宰者も参加者も主婦のことが多いので、必然的に彼女たちの動けるこの時間帯になるわけです。
時間帯や場所という制約はあるものの、その中での時間の使い方は自由
むしろ、そういった制約があるからこそ、自分の持てるスキルをシャープに出力しやすくなっているように感じます。
仮に、どこで、何を、どれだけやってもいいよ、と言われても具体的な指針が一切なければ人はおいそれと行動を起こせないもの。
一方、何をやってもかまわないけど、10時から16時の間で、自宅でできること限定ね、と言われれば、選択肢は一気に絞られるために、何をすべきかを思いつきやすいでしょう。
セルフブランディングの前に決めておきたい「マイスタイル」
とはいえ、これだけで「そうか、じゃぁ私は○○をテーマにしたサロネーゼになろう!」とすぐに思いつけるほど簡単な話ではありません。
サロネーゼに限らず、会社を飛び出してフリーランスとして活動しようと思えば、おのずと何かしら自分の得意とする分野を決めて、これを軸に据える必要があります。
ここで考えるべきは、「セルフブランディング」より一歩手前の「マイスタイル」だと思うのです。
自分が最も気持ちよく、気分よく、機嫌よく仕事ができるのは、どういう感じのときなのか。そのスタイルを見極めることができれば、仕事の内容は二の次になります。
話をあえて広げると、新しくブログを立ち上げようとしている場合にも同じことがいえます。
何を書くのか、ブログのテーマもさることながら、どんな感じで書いていくのか、そのスタイルとスタンスを、仮決めでもいいので決めておくと、当初考えていなかったようなテーマに巡り会えて、そこで楽しく書くことができます。
むしろ、ブログ開設当初に考えていたことはだいたい途中で跡形もなく消えるのが常です。どこかで「書いているうちに、○○みたいなことも書いてみたくなった」という日が必ずやってくるからです。
アクセス多いとかではないけど、想像以上にこの前書いた小説記事の反応が良くて、なんていうか、何でも書いてみると、色んな発見あるよね、ってまたしても思う。
とは言っても、一年前にはこういう記事は今のブログにはまず間違い無く書かなかったわけでもあって、一年で意見がすっげー変わるもんだな、ってのも実感してる。
仕事も同じです。
実際、今回のトークライブも「こういう仕事したい」と思ったことは一度もなく(むしろ苦手…)、いろいろな縁が重なって、あるいは何かと何かに巻き込まれて実現しています(このあたりについてはこの本が詳しいですね)。
なので、「こんな感じ」を自分なりに明確にして発信していけば、いつか誰かの目にとまり、「それならば…」ということで良い巻き込みが起こってくるのです。
スタンダードにまとめる
そんな感じで続けていって、慣れてきたら、自分なりのスタンダード(価値基準)を定義したいところ。
よくいわれる「クレド」とか「ミッションステートメント」と呼ばれるものに近いのですが、そんなに大上段に構えずとも、もっとカジュアルに思いつくままに書き出せばいいのではないかと思います。結局はそれがクレドやミッションステートメントの素になっていくので。
例えば、「原則として自宅で仕事をする」とか「スーツを着ない」とか「地方に住んでいる人を応援する」とか「家から出られない人の役に立つ」といった、我が儘やこだわりです(いずれも僕自身のものです)。
ということで、「独立してら最初に決めておきたい3つのS」は次の3つです。
- スタンス(Stance)
- スタイル(Style)
- スタンダード(Standard)
補足すると、スタンスは立ち位置、スタイルは立ち方、スタンダードは立ち居振る舞いの振り付け、といったところでしょうか。
今日訓 0352:独立して最初のゴール(※)が達成できたら、次は自分のスタンスとスタイルとスタンダードを決めに掛かる。この3つがないと本当のスタートが切れない。※ http://bit.ly/gNbcQ1 #dailyremark
合わせて読みたい:
サロネーゼになるためのガイドブック。すでに活躍しているサロネーゼ(人気のある方はその教室に参加するのに500人待ちだったりするらしい)の事例が写真つきで詳しく紹介されていたり、サロネーゼになるための心構えや注意すべきことが解説されています。
こんな世界もあるのかーと感心しながら読み進めました。人気サロネーゼになると、企業やマスコミからのアプローチも始まり、メディアにも登場するようになります。
以下は、本書にも登場する人気サロネーゼの一人、宮澤奈々さん(彼女を慕うファンたちは「奈々ラー」と自称するらしい)。
サロネーゼに限らず、自分にとって好きで得意で飽きずに没頭できることがあり、それを求める人がいるのなら、もっと楽しく仕事ができるのだな、と改めて思いました。
このエントリーにマキコんでみました。
でも、独立したらこの技術はきわめて重要で、僕が「原則として自宅で仕事をしたい」などとのんきに言っていられるのも、いろいろな人にマキコんでいただいているからにほかなりません。
著者の二人はともにマキコミの第一人者であり、同時にマキコまれるのも実に上手な両刀遣いですね。
関連エントリー:
過去に取材した、仕事を楽しくしている女性の方々のエントリーをまとめてみました。
・仕事を楽しくしている人
・「会社を作ってみて初めて気がついたこと」
・「楽」に生きるための3つのステップ~平川理恵さんとランチオン!