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なぜ「タスク管理」を「勉強」しなければならないのか?

「タスク管理」なんてわざわざ「勉強」するようなことか?
「タスク管理」って何?

このように思っている人はいるだろう。両者はまったく異なる層からの疑念であるが、私は両方をよくぶつけられる立場にあるので、一応答えておきたいと思う。

簡単なことでも「ルールは簡単ではない」ということはよくある

「タスク管理なんてわざわざ勉強するほどのことじゃない」というように思っている人は、少なくともタスク管理がどういうものであるかを知っている。そういう詳しい人からしてみれば「別に難しくもないことを仰々しく「学ぶ」場があったりするのがそもそも不都合だ(まして金を取るなどもってのほか)」ということにもなる。

しかしタスク管理は「有機化学」ほど難しいとは言えないが「野球のルール」よりは若干難しい。そして世の中には「プロ野球のルール」も「難しすぎてさっぱり分からない」という人もたくさんいる。

「野球のルールなんて見ていれば分かる」というのはウソである。見ていてもさっぱり分かるようにならないという人はけっこういる。しかしそれらの、見ていても分かるようにならない人たちが「野球が分かっている人より知的に劣る」とはぜんぜん言えない。私も含め熱狂的な野球ファンの中には、別に知的でも何でもない人がたくさんいる。(もちろん分かって熱狂しているという前提だ)。

私達の多くは「すでに習得した技術」について、相当長い時間と多大な労力をかけてようやく習得した、ということをカエルのようにけろっと忘れている。3歳半になる私の娘はいまだに、もう千回は試みている「ズボンを裏返しにしないように脱ぐ」ことができない。「子を持って知る親の…」とはよく言ったものだ。私達はいかに自分が無能力で生まれてきたかを、カエルのようにけろっと忘れているのだ。

「タスク管理」は少なくとも「ズボンを裏返しにならないように脱ぐ」よりはかなり難しい。そのくらい難しくても「直感的に理解してしまう」ほど知的な人はいる。しかし「理解した」人のほとんどは、実はかなりの時間をかけ、無意識のうちにも相当努力して、いくらかの人のアドバイスを受けるうちに「理解できた」のだ。ただそのプロセスをけろっと忘れていて、ある朝目覚めてみたら当然タスク管理を理解できていたと思っているから「こんな知識を「マナブ」なんて…ましてそれを「オシエ」てカネを取るなんて…」と考えるわけだ。

「自然と」身につく知識や技術は皆無に等しい

だから「タスク管理って何?」という人の中で、それを本当に必要としているなら(実際ここにジレンマがある。なんだか分からないものが本当に必要かどうかは分かるはずがない)、とりあえず「マナブ」のが手っとり早いと思うのだ。

0歳児から子育てしていてつくづく思い知ったことは、「自然と身につける」ことなんて実際皆無に等しいということだ。「オシエ方」は千差万別だが、いずれにしろ何らかの形で「教える」ことをしなければ、まず黙っていては身につかないことが身の回りから山のようにあふれている。

「プロ野球観戦の仕方」なんて金を払って学ぶようなものではないけれど、しかしそれだって私は父から「習った」のだ。少なくとハイハイができるようになるほどには、自然と身についたわけではない。(お金は払ってないけど)。

人の能力は驚異的だが、「習う」ことなくまともに何かができるようにはあんまりならない。この辺不思議なことでもある。泳げる人はたぶん誰かに泳ぎ方を習っているし(私はスイミングスクールで胸焼けがするほどこってりと習った)、スキーやスノーボードもそうだし、運転はみんな知っての通りである。

本もインターネットもなく、誰もまったく何も教えてくれていなかったら、水に入ったり、スキー靴を履いたり、イグニションを回したあたりで挫折しかねない。スキー靴を履くところでスキーに挫折した人は、とても残念ながら一定数いる。

タスク管理もまた、自然とはまず身につかないし、なぜか学校では類似の行為すらオシエテはくれないし、本も腐るほどあるようでそんなにはない。だから「マナブ」機会に習得してしまった方が手っとり早いと思う。ただし、上記に挙げたような「ジレンマ」はある。

実際スキーのコーチをしているくらいの人にしてみれば「靴を履く辺りで挫折する人」は明らかに何かを誤解しているのだが、そういった人が「自分にはスキーは合わない」とか「性格的に向かない」と言っても黙るしかないような気がすることはある。ここでスキーの楽しさをこんこんと説いたり、巨人の星を示したりするのは、逆効果だったりするからだ。

▼編集後記:
佐々木正悟

3月31日 先送りせずに「すぐやる人」に変わる3時間

タスク管理とは少しズレますが、仙台で「先送り対策セミナー」を開催します。先送りはどちらかと言えばテクニカルと言うより心理的な問題と思えるかもしれません。

ただ、テクニカルに心理を動かすやり方を見出すのが、私の求めている方法です。会場までの地図を持っていると思うだけで(地図を見なくても)、パニックに陥らず、したがって道に迷わずに済んだりすることもあります。

そういったお話に興味ある方は、まだお席は半分も埋まっていませんから、ご参加いただけますと幸いです。