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ひとり事業を続ける上で大切な3つの要素



大橋悦夫2000年3月31日に4年間勤めた会社を辞めて以来もうすぐ23年。

会社を辞める時点で次に何をするかを決めていなかったため、今から振り返ると、辞めた翌日から「ひとり事業」を始めていたことになります。

2000/04/01(土)の日記には、

現段階ではInfoseekでネットサーファーのアルバイト(長期)をやってみようと思っている。稼働時間など安定してそうだし、何よりも仕事内容が今と繋がりがあるし。

と書かれています。

当時のInfoseekはYahoo!、Lycos、AltaVista、Exciteなどと並ぶ検索エンジンの一角であり(Lycosは1994年、それ以外は1995年に登場)、1998年に現れるGoogleもまじえて群雄割拠状態。

2000年4月時点ではGoogleはまだ日本語版がなく(2000年8月に登場)、求人があったInfoseekもまだ健在(その後、同年12月に楽天に買収される)。

結局Infoseekに応募することはなく、5月に入ってから当時暮らしていた大阪から東京に戻り、仕事を始めることに。

プロフィールにもあるとおり、2000年5月の「都内SIerにて開発中の業務システムのマニュアル制作」を皮切りに、さまざまな「ひとり事業」に取り組みつつ現在に至ります。

改めてこの23年弱を振り返ってみたとき、「ひとり事業」で何とか生き残れているのは以下の3つの要素があるからではないかと考えています。

  • バリュー
  • システム
  • クレジット

ひとり事業を続ける上で大切な3つの要素

この3つは以下の本から学びました。

特に独立して事業を始める際には、「何かができる」こと、つまり、「バリュー」が一番大事だと考えがちです。バリューとは、あるスキルや商品の価値であり、これが売り上げや利益に直結すると考えられます。

でも僕は「好き」なことで「食う」には、バリューの他にも2つの要素が必要だと思っています。

それは、「システム」と「クレジット」というものです。

端的に言えば、以下の通り。

  • バリュー:商品・サービス
  • システム:販売システム(あるいはプラットフォーム)
  • クレジット:アクセス数×評判

この3つについて、『三極発想法』という本で学んだ独特な図解法で僕なりにまとめたのが以下です。

まず、真ん中にテーマとなる「ひとり事業」を置き、これを取り囲むように3つの要素を配置。

次に、3要素間の関係を表す言葉を考えます。

  • 「バリュー」と「システム」の関係=商品づくり
  • 「システム」と「クレジット」の関係=ルールを守る
  • 「クレジット」と「バリュー」の関係=情報発信

これら3つは「ひとり事業」における「役割」と言えます。

さらに、3要素それぞれと「ひとり事業」との関係を表す言葉を考えます。

  • 「バリュー」と「ひとり事業」の関係=クリエーション
  • 「システム」と「ひとり事業」の関係=仕組みづくり
  • 「クレジット」と「ひとり事業」の関係=関係づくり

これら3つは「ひとり事業」における「中核プロジェクト」、あるいは「プロジェクトの大分類」になるでしょう。

会社で言えば「部門」に当たるでしょう(その方がわかりやすい)。

  • クリエーション=生産部門
  • 仕組みづくり=総務部門
  • 関係づくり=営業部門

それぞれの部門は、直接つながりのある2つの役割に関わります。

  • クリエーション(生産部門)=「商品づくり」と「情報発信」
  • 仕組みづくり(総務部門)=「商品づくり」と「ルールを守る」
  • 関係づくり(営業部門)=「ルールを守る」と「情報発信」

言い換えれば、1つの役割は2つの部門の連携によって推進されることになります。

例えば、「商品づくり」は「生産部門」と「総務部門」が連携して、「情報発信」は「生産部門」と「営業部門」が連携してそれぞれ推進される、というようにです。

会社組織であればこのように複数の部門で分業するところを、ひとり事業は文字通り「ひとり」で行うことになるため、複数の役割を「ひとり」で担います。

例えば、「生産部門」モードで「商品づくり」に取り組み、商品ができあがったら「総務部門」モードで販売のための準備、すなわち「ルールを守る」を進めます(販売規約を作ったり、商品の受け渡し方法を決めたり、クライアントに送るメール文面を書いたりなど)。

準備が整ったら「営業部門」モードに切り替えて「情報発信」を行い、その商品を必要としているクライアントにリーチします。

得意・不得意をどうするか

3つの役割のどれもが「ひとり事業」には欠かせないものですが、

  • 「関係づくりは得意だけど仕組みづくりは苦手」
  • 「ひたすらクリエーションだけやっていたい、関係づくりや仕組みづくりは苦手」

といった方もいるでしょう。

そうなると、

  • フォロワーはたくさんいるのにサービスとしてカタチにできずに販売活動が始められない
  • コンテンツは大量にあるのに、誰にどのように届ければいいのか分からない

といった機会損失が生じてしまいます。

幸いなことに、「仕組み作り」については手数料を支払えばプラットフォームが代行してくれるので、「ひとり事業」者本人は、クリエーションや関係づくりに集中できます。

あるいは、それぞれが得意なメンバーとチームを組むという手もあるでしょう。

僕自身の得意な順序は、

  • 仕組みづくり>クリエーション>関係づくり

という状態で、実に生きづらい状況です。

以下のPodcastでも話していますが、僕はいわゆるバックオフィスの仕事が大好きなのです。
065:バックオフィスの仕事が楽しすぎる件 - シゴタノ!キャスト

「ひとり事業」を続ける上で望ましい順番は、以下でしょう。

  • クリエーション>関係づくり>仕組みづくり
  • 関係づくり>クリエーション>仕組みづくり

「仕組みづくり」はプラットフォームに任せられるからです。

なお、クリエーションがもっとも苦手な人は「ひとり事業」には向かないかもしれません。

  • 仕組みづくり>関係づくり>クリエーション
  • 関係づくり>仕組みづくり>クリエーション

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