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電子書籍は「表紙」が9割



佐々木正悟 大橋悦夫さんのKDP新刊が出ました。

はるなレーベル、といったらいいのでしょうか?



こちらの三作に統一感が感じられるのは、表紙を同じ方に、同じような雰囲気にして欲しいとお願いしたからだろうと思います。


同じ出版社から出ているからでも、同じ著者が書いたからでもありません。

厳密に言えば、三作品とも、著者は違っているのです。

あくまでもKindleでなければ実現しない話ではありますが、今後、こうした試みはいくらか出てくるかもしれません。

電子書籍には「オモテ表紙」しかない

というのも、紙の本に比べても電子書籍というのは、「表紙で判断される」部分が大きいからです。ちょっと立ち読みして雰囲気を調べるということができません。

もちろん、だからこそ少しでも読んだことがあったり、著者を個人的に知っていたりといったことも、「電子書籍界」にとっては大事です。

「中身で勝負する」のは重要ですが、中身以前に、存在そのものを知られることがとても困難だという現実があるからです(紙の本でも同じですが、その点ではいっそう厳しい話になっています)。

またこれはSpotifyなどを利用していても感じつつありますが、実は「オモテ表紙」の価値は急激に上昇しているのかも知れません。そもそもKindle本に「裏表紙」などありませんし、「背表紙」ももちろんないのです。

実態を持たない電子本は、表紙がホコリで汚れることもなければ、場所を取るからしまっておくということもしません。ずっと「面立て」されている状態です。こうなると、読者にとって「表紙」は否でも応でも目にさせられることになります。

本のイメージとは表紙以外の何ものでもなくなり、しかもほとんどの場合、他の「本の表紙との比較」において、意識されるようになっていきます。

いままでは、本のとなりにCDがあったり、ペンがあったり、腕時計があったり、iPhoneがあったりしていましたが、電子書籍に限りおそらく、表紙はいつも、他の本の表紙の隣にあります。

要するにいつもこんな景色を目にしていることになります。


これは私の紙の本の書棚などとはぜんぜん違っています。

私自身はあまりこういうところにこだわりはない方ですが、これでは自分の本の表紙には、こだわっていくほかないでしょう。