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売れる商品やサービスを生み出すための着眼点



大橋悦夫明日から台湾に行くのに合わせて、モバイルルータのレンタルを手配し、昨日届いたのですが、同封されていた「おみやげ宅配便」というサービスのリーフをしばし読みふけっていました。

ざっくりまとめると、以下のようなサービスのようです。

  • 出発前にカタログを見て注文
  • 旅を楽しむ
  • 帰宅後(希望日)に受け取り

要するに、現地で買うのではなく、現地に行く前に先に注文しておいて、帰宅した後に受け取る、というものです。

一瞬、「意味ないじゃん!」と思ったのですが、よくよく読み進めていくと「そういうことか」と腑に落ちました。

諦めていた不満を解消

旅行といえば「おみやげ」というくらいに、両者は切っても切り離せない関係にあるわけですが、この「おみやげ」には潜在的な不満というものがあります。

言うまでもなく「荷物が増える」のです。

さらに、おみやげを探し、選び、買う、という手間と時間とお金もかかります。

現地にいられる時間は限られているわけで、その貴重な時間をおみやげに費やすのはあまりにももったいない。

でも、多くの人は「そういうものだ」ということで、この不満を受け入れていたのでしょう。

最初に「意味ないじゃん!」と思った理由

カタログを見て選ぶということは、「現地で食べてみたら(あるいは体験してみたら)美味しかったから(楽しかったから)、あの人にも食べてもらおう(試してもらおう)」という、おみやげにまつわる一連のストーリーが成立しなくなるということです。

これが、冒頭で「意味ないじゃん!」と思った理由です。

現地で実際に体験したうえで選んでこそ、おみやげじゃないか、と。

でも、この縛りをいったんナシにして、その代わりに先の不満が解消されるのであれば、もしかするとそこにチャンスがあるんじゃないか?

そんな発想の転換が、このサービス誕生前夜にあったのではないかと想像しています。

「したい・やりたい」と思っているのに、する手段がない、というニーズ

最近読んだ『30年売れて儲かるロングセラーを意図してつくる仕組み』という本に以下のような一文がありました。

「したい・やりたい」と思っているのに、する手段がない。そういうニーズを探すことが売れる商品やサービスを手にする秘訣なのです。

まさにこれです。

旅行中はがっつり観光に集中したいのに、おみやげを買うために時間を取られてしまう。こればかりはしょうがない。

そんな「諦めている不満」をすくいあげたのが「おみやげ宅配便」というサービスだったというわけです。

» 30年売れて儲かるロングセラーを意図してつくる仕組み


ところで、「諦めている不満」で思い出した本があります。その名も『起業・企画・営業・雑談のネタは日常の諦めている不便利から』。2004年に出た本ですが、まさに「諦めている不便利」の事例を多数紹介しています。

言わば、商品・サービス開発のヒント集といっても良いかもしれません。

» 起業・企画・営業・雑談のネタは日常の諦めている不便利から


「諦めている不満」の見つけ方とそこから得られるもの

『30年売れて儲かるロングセラーを意図してつくる仕組み』によると、「諦めている不満」を見つけるにはあることに注目する必要がある、としています。

そのあることとは、人の行動。

そもそも売れる商品やサービスには「未充足の強い生活ニーズ」を満たすパワーがあります。この「未充足の強い生活ニーズ」とは「諦めている不満」の裏返しといえるでしょう。

このニーズは、本人も言葉できちんと表現できないものなのだそうです。

「なぜこの商品を選んだのですか?」と尋ねて、「○○だからです」という答えが返ってきたとしても、それが本当なのかどうかは疑わしい。理由を「考えて」しまうからでしょう。

先に「未充足の強い生活ニーズ」があり、そのニーズを満たす商品が目の前に現れれば「あ、これだ!」と即座に欲しくなるでしょう。そこに考える余地はなく、従って理由もないのです。「いや、だって、ほら、まさにこれじゃないですか」という意味不明な説明しかできないでしょう。

だからこそ、言葉になる前の段階の何か、すなわち行動に注目する必要がある、というわけです。

ついつい無意識のうちにとってしまう行動。そこにその人の不満が隠れているからです。

商品やサービスを開発する、という文脈以外でもこの考え方は有用です。

自分が抱える「未充足の強い生活ニーズ」を自分で正確に把握できたとしたら、より不満の少ない、従って満足度の高い毎日が送れる可能性が高まるからです。

そのためには、自分の行動記録が役に立つはずです。行動記録をつけて、これをふり返ることで「どうも、この行動ばかりが目立つ」という特異な行動が目につけば、そこに何かがあると考えられるでしょう。

そして、これを辿っていった先には「自分が本当にやりたいこと」が見つかるかもしれません。

» 30年売れて儲かるロングセラーを意図してつくる仕組み


» 起業・企画・営業・雑談のネタは日常の諦めている不便利から