「好き」を仕事にする前に、その仕事を通じて何を伝えたいのかを明らかにする。
商品の販売であれ、サービスの提供であれ、表面上に現れる活動は目に見える限り真似されうるが、その根底にある想いまではコピーできない。
何を売ればいいか、どんなサービスを提供すればいいかを考えるより、その活動を通じて何を伝えたいのかをまず見つける。
考え出すのではなく、見つける。それは自分のこれまでの人生の中にあるはずだから。それは、さまざまな商品やサービスを実際に売ったり提供したりする過程で、ふと記憶との符合が見いだされたり、原風景がフラッシュバックしたり、デジャヴを感じたり、といった形で現れる。
そういう意味では、やはり一定の時間と試行錯誤は避けられない。まずはこのプロセスを楽しむことから。
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いろいろな人にいろいろな聴き方をしてもらえれば、音楽はよりいっそう広がっていけるでしょう。残響では、音楽を売るというよりは、リスナーの人たちにまだ感じたことのない世界観を音楽から感じてもらい、今までに体験したことのない音楽の楽しみ方を知って欲しいという考えがあります。
自分たちの想いや生き方などを、リスナーの皆さんに理解してもらえるようなところまで伝えていければ、音楽の世界を広げられると思います。
この時代、作り手は単純にモノを売るだけでなく、その背景にある想いやメッセージを読みとてもらうような努力が必要なのだと思います。そして、そういった努力が、販売に結びついていくのではないでしょうか。(p.187)