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どうすればやる気を出せる?などという状態にそもそも陥らないようにする

佐々木正悟 先頃、岡野純さんの『やる気クエスト』がついに完結しました。まだこれを書いている段階では書籍化などされていませんが、関係者なので最終エピソードまで読むことができました。

そしてつくづく思ったのですが、「やる気というものは、つまり、出そうと思った段階ですでに何かが間違っている」と言うことだったのです。

何を言いたいのかはわかりにくいと思いますが、先日、あるコミックにまるで自分が書いたことを指摘されているようなコマがあったので、「この問題だな」と再確認したのです。

やる気を出したいと思ったら「負け」とは言えないがコースがずれている

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このコミックは、「やる気」の問題と言うより「汚部屋」の問題がテーマなのですが、しかしまさにここで言われているとおり、「やる気を出すにはなんでもいいからやるといい!」では「卵が先か鶏が先か」になってしまいます。

が、このコマをよく見ると、「やる気を出したい」と思っている人はすでに何かにはまり込んでしまっています。

このことは「私はこういう時どうしているだろう?」と考えて、気がついたのです。

私には、こういうときがないのです。部屋でゴロゴロしていて「あーやる気でないなあ」というときがないのです。

こういうとまるで私が非常にアクティブであるか、非常にストイックであるか、非常に意識が高いかのようですが、そういうふうには思えません。

私は体育会系的な気質では、そもそもありません。人生にこれと言った目標も目的も持っていませんし、非生産的に時間を過ごしてはダメだとも思いません。

しかし「やる気を出さないと」と思って「起き上がろう」としている瞬間は、思いかえしてみるとここ5年くらいはなかった気がします。

むしろ思ったのです。このコミックのコマのようになっている人は、こうなる前に、何をしていた? いつ、床にごろんとした? いつ、ソファに寝そべった? なぜ?

変な問いかけのようですが、私はソファに寝そべらない。まして床にごろごろはしない。だがあえてそうするならば、いつ、なぜそうしたかはすぐに答えられる気がします。こういうものがあるからです。いつ、どのような瞬間のことであっても。



これがあるからやる気がある。のではないのです。ここがよく誤解されます。これが病的であるように見えるのでしょう。

このかわりに、次のようなものは、おめにかけるとウケがいい。でも次のようなものは、私には何の役にもたたない気がします。



こういう円グラフは、いつ、なぜ、ゴロンと転がってしまったのかについて、なんにも教えてくれません。ゴロンと転がることは、別に悪いことではないと思います。しかし、私はゴロンとはしたくない。なぜなら、そこまで疲れてはいないからであり、いったんゴロンと転がってしまうと、そこから起き上がるときに、その日に一番と言っていいくらい「やるぞ!」と思わなければならなくなるからです。

このスイッチの起伏に問題があるのです。のぼる気力や体力がないなら、わざわざ谷底にまで落ちてしまわないことです。そのためにも谷底に落ちそうなところはないか、チェックできるルートが必要です。デイリーの、一見病的なリストは、そのルートを示すものであり、これを見る限り、1日の中で別に「ゴロンとする」必要は認められないから、そうはしないわけです。

円グラフのほうは、仕事に使った時間なのか、家族に使った時間なのか、休憩に使った時間なのかの「割合」を示してくれるだけです。きっと、ゴロンとしようが娘の相手をしようが、同じ色分けがされるのでしょう。

それを、どうすればやる気が出るのでしょうか? 

グラフを見ても、その答えがあるように思えません。

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▼編集後記:
佐々木正悟



8月19日 第2回 横浜ライフハック実験室(神奈川県)

お盆明けすぐですが、北真也さんと共催の横浜ライフハックのセミナーです。

セミナーといってもかなりインタラクティブ感の強いものなので、こういう集まりが好きという方にぜひ来ていただければと思います。