ふと、iPhoneにかかってきた電話を別のiPhoneで受ける方法があったはず、ということで試行錯誤して、ほどなくして実現。iPhone SEにかかってきた電話を、現役を引退していたiPhone 4Sで受けられるようになりました。iPhone SEが「親機」ならiPhone 4Sは「子機」ということになります。
「子機」ながらもiPhone 4Sは受話のみで発信することはできません。だからこそ都合がいい、というシチュエーションがあります。
たとえば、毎月開催しているセミナ-(タスクカフェ)では、受付を担当いただいている方に一時的に電話(スマホ)を預けるのですが、ここで本体である「親機」ではなく、「子機」を預けることで、手元に「親機」を残しておくことができます。
「子機」は受話しかできないのですが、かかってくる電話に対応できさえすればいいので必要は満たせます。
※当日の受講者の方からの急ぎのお電話(「遅れそう」とか「場所が分からない」等のお問い合わせ)に対応するためです。
設定方法
iPhoneの「電話」の設定に「ほかのデバイスでの通話」という気になる項目があります。
開いてみると、以下のような説明があります。
メニューを辿るのが面倒な場合は、画面上部の検索窓に「ほか」というキーワードで検索すれば直接この設定にジャンプできます。
あとは、通話を許可するデバイスをオンにすればOK。今回の場合はiPhone 4Sですね。
ただ、最初はこのデバイス一覧に「iPhone 4S」はありませんでした。
iOS 9にアップデートする必要あり
この機能を使うにはiOS 9が必要です(iOS 8で導入された機能ですが、「親機」から設定できるようになったのは iOS 9から)。
久しぶりに現役復帰した iPhone 4Sにとっては別世界。リハビリのためのアップデートが必要でした。
一度のアップデートでは済まず、いったん 8.4.1 にアップデートしたうえで、9.3.5(iPhone 4Sではここが上限)と、二段階かかりました。
↓まず、iOS 8.4.1にアップデート
↓続いて、iOS 9.3.5にアップデート
↓受話専用端末としてのみ活用することに決めたので、アプリは最小限に絞り込み、非常にスッキリしています。
受話できればいいので、実は電話アイコンすら不要ではあるのですが、体裁上残しました。
子機化が実現
「子機」の準備が整ったところで、「親機」に戻り、改めて「ほかのデバイスでの通話」の設定画面を開きます。
すると、デバイス一覧に先ほどはなかった「iPhone 4S」が現れています。
「子機」への着信はワンテンポ遅れる
さっそく第3の電話機から「親機」にかけてみて、「子機」でどんな風に着信するかどうかを試してみます。
その結果、「親機」が着信を始めてから4秒ほどたってから、おもむろに「子機」の着信が始まりました。ワンテンポ遅れる印象です。
4秒というのは意外と長く、確実にワンコール分くらいはありますので、この点は考慮に入れておく必要がありますね。
動画でチェック
以下、左から iPhone SE(親機)、iPhone 4S(子機)、Pebble Time、Fitbit Charge2 の4つのデバイスを並べて、親機の着信からどれくらいの遅れが発生するかを検証した動画です(音声なし)。
親機(左端)の着信からわずかに遅れてPebble Timeが通知を開始しています。
それから4秒かかってようやく子機であるiPhone 4Sが着信。
けっこうタイムラグがあると感じられるのではないでしょうか。
ちなみに、Fitbit Charge2(右端)はだいぶ遅れているように見えるかもしれませんが、実はPebble Timeと同じタイミングでFitbit Charge2にもバイブ通知が来ています。サイドボタンを押さない限り画面には表示されないので…。
↓なお、Pebble Time、Fitbit Charge2については、以下で紹介記事を書いています。いずれもペアリングしているスマホの着信をBluetooth経由で通知させることができます。
» Pebble Timeを10日間使ってみての「良いところ」と「気になるところ」
» Fitbit Charge2 を2日間使ってみた感想。ChargeHRユーザーは買い換える価値あり!
最後に
ともあれ、使わなくなって久しいiPhone 4Sに再び活躍の場を提供できたことが何だかうれしいです。定年退職後に暇を持てあましていた元部長に、改めて相談役として復帰してもらったような感覚でしょうか。
ちなみに、iPhone 4Sは2011年10月に購入し、1年2ヶ月をともに過ごし、2012年12月にiPhone 5に買い換えてからはまったく使っていませんでした。
OSをアップデートすることで、再びこうして支障なく使えるということに改めて驚かされました。