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5つに分けたデスクスペースの使い方

大橋悦夫以下のエントリーの続きです。

» できる人はデスクスペースを5つに分ける


文章だけではイメージが伝わりにくいため、『奇跡の仕事術』に掲載されているイラストを参考に描いてみました。

▼クリックすると拡大します

  • 0.イマジナリーイントレイ
  • 1.仕事の優先順位システム
  • 2.ペンディングシステム
  • 3.ブックオーガナイザー
  • 4.ファイルシステム


ワークフロー・プロセス

現代から見れば、効率の悪い手法に思える部分も多々あるかと思いますが、「現代風のアレンジ」については、後ほど触れることにします。

まずは、時代に左右されることの少ない「原則面」に目を向けてみます。

0.イマジナリーイントレイ

イマジナリーイントレイとは、文字通り「想像上のトレイ」のことです。

「ワークフロー・プロセスの入り口」と位置づけられます。

『奇跡の仕事術』では次のように説明されています。

このイマジナリーイントレイには側面がない。

このトレーが平らである理由は、その中(上)に何も積み重ねられないようにするためである。

書類を積み重ねると床に落ちてしまうので、ここに書類を溜めておくことは不可能だ。

このイントレーはそのような意図でデザインされている。

要するに、机の上に一定の大きさの何も置かないスペースを確保せよ、ということです。

イラストでは左端に位置しますが、状況に応じて「どのコーナーにおいても構わない」とされています。

イマジナリーイントレイは空港の滑走路のようなものである。

飛行機が空港に着陸しても滑走路に留まることがないのは、次々に他の飛行機が空港に入ってくるからだ。

イマジナリーイントレイもそれと同じである。

仕事がイマジナリーイントレイに入ってきたら、他の仕事が入ってこれるよう、すぐに移動させる。

正しく使用すれば、あなたが席に着いている間、イマジナリーイントレイは常に空の状態である。

そして、あなたの仕事はイマジナリーイントレイの上ではなく、仕事の優先順位システムの中で“生きる”のである。

そして、仕事中に何かがイマジナリーイントレイに着陸したら、それを机の上の適切な場所に移すようにします。

1.仕事の優先順位システム

着陸した何かが現在行っている仕事の次に取りかかるべき仕事であった場合は、「仕事の優先順位システム」の中に移します。

「仕事の優先順位システム」とは、優先順位に従って積み上げた仕事の山ですから、新たに着陸した仕事は適切な優先順位とともにこの山に取り込まれるわけです。

ここで大切なことは、仕事の優先順位システムに取り込まれる仕事は必ず「自分でアクションを起こせる仕事」か「いつでも取りかかれる仕事」であることです。

こうしておくことで、邪魔が入らない限りは時間とともに仕事がどんどん片付いていくようになるわけです。

2.ペンディングシステム

着陸した何かが自分だけでは先に進められない仕事であった場合は、「ペンディングシステム」の中に移します。

「ペンディングシステム」とは、次ような条件が満たされるまで保留となる仕事を指します。

  • ほかの人が何かを始める
  • ほかの人の体が空く( ← 電話や会議で拘束されている)

例えば、「今あなたが抱えているAという仕事に取りかかるには、ボブが作成している書類が必要である」ような場合です。

書類をボブが作成し終えるまではAは保留となるわけです。

これらは、「仕事の優先順位システム」とは別に分けて管理しておく必要があります。

そして、条件が満たされたら、改めて適切な場所に移すようにします。

3.ブックオーガナイザー

着陸した何かが数日先に行われる仕事であったり、今すぐ取りかかる必要のない仕事であった場合は、「ブックオーガナイザー」の該当する日時の欄に書き込みます。

例えば、到着した仕事が「来週のミーティングの準備をせよ」という上司からの依頼であれば、その準備は遅くともミーティングの前日までに終わらせたいものです。

そのためには、「ブックオーガナイザー」のミーティングの前日の欄に「ミーティングの準備をする」と書き込むようにします。

こうすることで、

  • 気づいたらミーティングは今日だった!
  • でも、準備は何もしていない…

といったことを防ぐことができるでしょう。

4.ファイルシステム

着陸した何かが「いずれ役に立ちそうな内容が書かれた資料に目を通すこと」であった場合は、「ファイルシステム」に移します。

「ファイルシステム」は、後から必要な情報をすぐに取り出せるようにするための仕組みです。

ゴミ箱

着陸した何かが業務に直接関係のないダイレクトメールの処理であった場合は、そのまま「ゴミ箱」に移します(自明のため、あえて冒頭のリストにも載せず、番号も振りませんでした)。

現代風にアレンジしてみると

現代においては、机の上にはコンピュータがあるのが一般的ですから、イマジナリーイントレイはコンピュータの中に組み込まれることが少なくないでしょう。

例えば、メールの受信箱がそれです。

でも、オフィスであれば紙の書類は一定量はありますし、郵便物は紙でやってきます。

そうなると、イマジナリーイントレイは次のように二重化してしまうことになります。

  • 1.コンピュータ上のメールの受信箱
  • 2.机の上の本来のイマジナリーイントレイ

この構造は、イマジナリーイントレイに限らず、仕事の優先順位システム、ペンディングシステム、ブックオーガナイザー、ファイルシステムのすべてに当てはまってしまいます。

つまり、いずれの場所においても二元管理になってしまうのです。

対策は、次のいずれかということになりますが、現実的なのは1でしょう。

  • 1.コンピュータ上に集約する
  • 2.机の上に集約する

1は、紙で届いた資料も、すべてコンピュータ上に構築したワークフロー・プロセスに組み込むということです。

2は、例えば届いたメールはすべて印刷して無理矢理コンピュータの外に出すことになります。

1の場合は、次のようになるでしょう。

0.イマジナリーイントレイ

メールの受信箱

1.仕事の優先順位システム

タスク管理ツール(Remember The Milkなど)

2.ペンディングシステム



3.ブックオーガナイザー

カレンダーツール(Googleカレンダー、あるいは各種グループウェアなど)

4.ファイルシステム

Googleデスクトップ検索

こうして見てみると、ペンディングシステムに該当する便利なツールが見当たらないことに気づきます。

というより、タスク管理ツールにペンディングシステムの役割を兼務させているのが現状かもしれません。

そして、このことが仕事を必要以上に複雑化させている要因の1つだと思っています。

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