佐々木正悟さんの『残業ゼロの「1日1箱」仕事術』を読んで、触発されて実践してみたのが、
- メールは昨日のものだけ対応する
というアイデア。
3週間ほど続けてきて、定着してきたようなのでご紹介。
最初の仕分けはGmailに任せる
具体的には、Gmailで実践しているのですが、以下のようなフィルタを設定しています。
- 自分宛てのメールは「20明日対応」というラベルを付けてアーカイブ
こうすることで、Gmailを開いても受信トレイに現れるのは自分宛て以外のメール(メーリングリストや会員サービスのニュースレターなど)になります。
こういったメールは原則として返信(対応)が不要なものばかりですから、読んだら即アーカイブ(処理完了)で瞬殺できます。あるいは、件名だけみてアーカイブでもいいでしょう。
一方、自分宛ての、返信(対応)の必要なメールについては、着々と「20明日対応」というラベルに蓄積されていきます。
そこで、1日2回、昼と夕方にメール対応のための時間を確保しておきます。
昼は、「20明日対応」のラベルの付いたメールを開き、ざっと見て、今日中に返信(対応)の必要なメールがあれば「10本日対応」に、対応を保留するのであれば「30いつか対応」に移します(最近はドラッグ&ドロップで移せるようになってますね)。これをメールのトリアージと呼びます。
続いて、「10本日対応」のラベルの付いたメールを開きます。そこには文字通り本日中に対応すべきメールが集められていますから、そこで初めて開封し、中身を読んで即レスしていきます。
夕方、退社前に「10本日対応」の残りのメールに返信(対応)し、それでも残った場合は、いったん「20明日対応」に戻します。とにかく「10本日対応」の中身をカラにするわけです。翌日の「20明日対応」のトリアージの際にリベンジを期すわけです(それでもダメだった場合は、「30いつか対応」とともに週末の週次レビューで拾われます)。
※ラベルの先頭に「-」(半角ハイフン)を付けていますが、こうすることで並び順が一番上に来ます。
まとめると以下の通り。
- 昼、「20明日対応」のメールをトリアージ(「10本日対応」または「30いつか対応」)
- 昼、「10本日対応」のメールに返信(対応)
- 夕方、「10本日対応」のメールに返信(対応)
- 夕方、「10本日対応」の残留メールを「20明日対応」に戻す
- 週末、「20明日対応」と「30いつか対応」のメールを洗う(週次レビュー)
メールを読むのは1回だけ
今回のメール処理方法は、届いたそばから「20明日対応」に振り分けられてしまいますから、原則として即レスはできない仕様です。
このあたりは佐々木さんも以下のように書かれています。
メールは本来、すぐに返事を出さなくても許されるツールです。遅くても翌日には対応するわけですから、この時間差を有効に使えばいいのです。
ここを受け入れられるかどうかがポイントだと思います。
メールが届いたそばからチェックして、その場で返信したり、対応したり、といった“メール・ドリブン”な仕事の進め方は、メール対応の他にすることがない人であれば問題はありませんが、本来すべき仕事を抱えている人にとっては大問題です。メール対応の時間分だけ退社時刻がどんどん遅くなっていくからです。
対応する段階になるまでメールを目にしないことのメリットは、同じメールを繰り返し読まなくても済む、という点に尽きます。1通のメールを読む時間など、ものの数秒~数十秒かもしれませんが、積もり積もれば無視できない時間になります。
2回ならまだしも、3回、4回と読み返して、「うーん」と考えて、「とりあえず後でもっかい読み返そう」となって、時間がたって再び最初から思い出しながら読み返して、といったことはメールが目に入ってくる限りはえんえんと繰り返してしまいかねません。ここまで来ると、失われる時間は相当なものになるはずです。
外出中も読まない
これに加えて、以前は携帯電話やiPhoneなどモバイルデバイスにも転送をかけていたところをすべてやめました。外出中に携帯電話でメールをチェックできても、その場で返信ができないのなら、結局オフィスに戻って再びそのメールをPCで読むことになるからです。
外出中は外出中にしかできないことに専念するほうが時間を有効に使えるでしょう。たとえば、本を読むとか、人と話すとか、タウンウォッチングをするとか。
2000年──iモード黎明期の頃──から仕事のメールは例外なく携帯電話に転送をかけてきた僕としては、この設定をオフにすることは大いに抵抗がありました。
でも、実際にオフにしてみると、今までいかに携帯電話に振り回されていたかを実感しました。携帯電話は常に手元にありますから、「メール来てないかな?」と頻繁に、必要以上にチェックしてしまうのです。
メールチェックをする代わりに、進行中の案件についてアイデアをブレストしたり、執筆の書き出し部分の数行を書きとめたり、といった、本当の意味で仕事を前に進めるために時間を使えるようになりました。
ちなみに、先のキャプチャにある「50あとで読む」というラベルの付いたメールは、一読しさえすればOKなメールです。集中力が切れたときに、おもむろにこのラベルを開いて処理していきます。
この方法を使うと自然と受信トレイはカラになります。今まで以上にスッキリと仕事に取り組めるようになりました。
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