初めての仕事や、困難そうに思える仕事を食わず嫌いしていませんか?
食わず嫌いするような仕事とは、ほとんどの場合、あなた自身がその内容をよくわかっていない仕事でしょう。
自身の成長という視点で見ると、食わず嫌いしている仕事ほど成長を促してくれるものはありません。
「すでに知っていることをさらに知る」よりも、「わからないことを知る」の方が、成長の幅が大きいことは明らかだからです。
食わず嫌いの仕事に取り組んでいくメリット
大きく分けて2つのメリットがあると考えます。1つは「仕事を続けるモチベーションになること」、もう1つは「武器が増えること」です。
先程言ったように、食わず嫌いしている仕事ほどあなたを大きく成長させてくれる可能性が高いです。
自分自身の成長を感じることは、仕事を続ける上でのモチベーションになります。
さらに、食わず嫌いを克服することによって得られた成長であれば、より喜びを感じられ、大きなモチベーションとなるでしょう。
食わず嫌いの克服から武器を得た例
次に、「武器が増えた」例について話そうと思います。
私は普段、化学の研究をしています。化学の研究では特殊な分析装置や手法を使って仕事をすることが多いです。
特殊な装置を使う故に、全く使ったことがない装置を使って行なう実験や、新たな分析手法を学ぶことはとても面倒に思えます。
実際、「いずれ勉強しないとなー」と思いつつ、1年以上食わず嫌いをしていた分析手法がありました。
あるとき、ずっと食わず嫌いをしていた分析手法でないと、どうしてもデータを得られないと考えられる場面に追いつめられてしまいました。
仕方なくその分析手法を学んで実践したところ、無事データを得られただけでなく、私の仕事の視野が大きく広がりました。
この分析手法は今後の自分の研究において、とても重要なデータを出せる手法であることがわかったためです。
つまり、ずっと敬遠し、食わず嫌いしていたものと向き合ったことによって、苦労はしましたが「大きな武器」を1つ手に入れたのです。
はじめは「これは大きな武器になる」とは考えていませんでした。しかし、それこそ正に「食わず嫌い」をして「よくわかっていなかった」からなのです。
こうした勘違いを無くす意味でも、食わず嫌いをしている仕事にこそ積極的に取り組むべきだと考えます。
まとめ
食わず嫌いをしている仕事に積極的に取り組むという習慣は、ある考え方を育ててくれます。
「困難かもしれない。でもきっとこれは自分の成長に役立つ。今経験することで後が楽になる。」
この考えは、実際に困難な仕事にがんばって取り組むときのモチベーションにもなります。そして、食わず嫌いを克服するたびにより確信を深めていくはずです。
もし、今あなたが食わず嫌いをして手を付けられていないことがあるならば、少しがんばって向き合ってみませんか?
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最近、『勝ち続ける意志力』を出版されたプロゲーマーの梅原大吾さんの新刊『勝負論 ウメハラの流儀』を読みました。前作に続いて非常におもしろい本でした。今回の記事はその本を読んだ影響で書いた記事です。
勝ち続けること、成長することとは、結局「できないことができるようになること」であり、「知らないことを知ること」ともいえる。そして表面的な勝利の確率は、できないことができること、知らなかった知識が増えたことによって、結果的にはより高くなる。
via 勝負論 ウメハラの流儀/梅原大吾
梅原さんにとって、勝ち続けることとは成長し続けることだそうです。目先の勝負の勝ち負けにとらわれず、自分の成長が持続すること自体に満足感を得るという生き方。だからこそ変化の激しいゲームの世界でもトッププレイヤーとして居続けられているし、地道に苦手なプレイを克服するというプレイスタイルを続けられるのでしょうね。
仕事を要領よくこなすなんて難しい…そう感じているビジネスパーソンの人にぜひ読んでいただきたい本です。やり方だけでなく、在り方も大事であると教えてくれる本です。
▼濵中省吾:
「ほんと自由に生きてるよね」と家族に言われる化学系研究職。はまラボ主宰。