私は8月23日に使い始めたのでもう少し先ですが、Evernote社さんが5年目を迎えられたとのこと。
Evernote 5 周年記念 | Evernote Life
この連載でも度々取り上げておりますが、私の「知的生産ライフ」には欠かせないツールになっています。
今回は、この「Evernoteの使い方」を振り返ってみましょう。
はじまりのノート
今では総ノート数も46000を越えていますが、当然、使い始めはゼロからのスタートでした。
見返してみると、最初に作成したノート__として残っているもの__は、以下のようなウェブクリップでした。
当初は、気になったWebクリップをストックしておく、という使い方だったのです。今では、それが
- Webクリップ
- 雑誌のスキャン画像
- 書籍の気になった箇所の写真
- PDFファイル
の保存庫として用途が広がっています。いわば「資料保存」ツールです。
どうせスキャンするんだから、ということで取扱説明書やチラシなど「もしかしたら、使うかも」という紙媒体も取り込んであります。
頭の中を保存する
もちろん、「資料保存」だけがEvernoteの役割ではありません。
ちょっとした思いつきを書き留める「アイデアメモ」から始まり、自分の頭の中にあるものを保存するためにも使っています。
- アイデアメモ
- 過去のアイデアノートのスキャン画像
- 読書メモやマインドマップのスキャン画像
- ツイートのログ
といったものです。「思考保存」ツールと呼んでもよいでしょう。
たとえば、私はTwitterで毎日「今日の一言」というのをつぶやいているのですが、タグで検索すれば過去ログを一覧することができます。普通のツールだと、これはなかなか難しい芸当でしょう。
「思考保存」の延長として、更新したブログ記事や、執筆した原稿も保存しています。「アーカイブ」ツールですね。
人生は仕事だけではありません
もちろん、もちろん、生産性一直線だけがEvernoteの役割ではありません。
人間の脳だって、四六時中仕事のことばかり考えているわけではないでしょう(異論はあるかと思いますが)。第二の脳たるEvernoteだって仕事情報に限定する必要はありません。
昔から新商品のビールやチューハイを飲むのが趣味__あるいは職業病の名残__なので、せっせと写真を残しています。
あるいは、買った本やCD・DVDの情報なんかも「メディアマーカー」というサービスを経由してEvernoteに保存してあります。これは「ライフログ」ツールですね。
さいごに
と、紹介したように様々な用途でEvernoteを使っています。といっても、大きくひとくくりにすれば「ログ」__記録__であることにかわりはありません。
その他、作業のチェックリストやプロジェクトデータの管理、あるいは最近追加された「リマインダー機能」を使った簡易タスク管理も用途の一つです。
さらに「関連するノート」や、ランダムにノートを表示してくれるアプリなどを使えば、アイデア発想のためのツールとしても役立てることができるかもしれません。
5年近く使っていて、つくづく思うのですがEvernoteは本当に飽きないツールです。むしろ、使い込むほどに面白みが増してきます。それは、人生というのにちょっとばかり似ているのかもしれません。
▼今週の一冊:
タイトルの通り、ラノベ(ライトノベル)の作品が辿ってきた変化から「現代日本」を読み解く、という一冊。
なかなか面白い視点で話が展開していきます。ポップからぼっちへの変転、という特徴は確かにあるでしょう。不器用なコミットメントと積極的なデタッチメント。その間で揺れ動いている世代(ないしはクラスタ)というものがあるのかもしれません。
こういうのを読んでいると、「いっちょ、自分でも何か書いてみよう」と思ってしまうのが難点ですね。
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一人で原稿を書いていると、真っ暗なトンネルの中を歩いている気分になるときがあります。コツコツという自分の足音は聞こえるのですが、あまりにも真っ暗なので、自分が進んでいるのかどうかが確認できない。そういう状況です。これがなかなか疲弊するのです。その分、光が見えたときの喜びもひとしおですが。
▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。