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新刊告知 「ソーシャル時代のハイブリッド読書術」

倉下忠憲
3月26日に以下の本が発売になります。


「今どき読書術かよ」というご意見もあるかもしれませんが、やはり知的生産において読書は欠かせない要素です。

本書では

  • 本を選ぶ
  • 本を読む
  • 読了後の行動

の3つの領域における考え方やテクニックを紹介しています。

すでに読書に精通している人、ではなく、これから本格的な読書を始めたい人向けの一冊です。



読書にまつわるいろいろな疑問

世の中にはたくさんの読書術があります。中にはちょっと信じられないような効果を謳うものもあります。でも、よくよく見渡してみると、ごく基本的な読書の技術について書かれた本はありません。一般的な本の読み方の本、と言い換えてもよいでしょう。

「そんなもの人に教えてもらわなくても」と考える人もいるでしょう。おそらくそういう人はすでにたくさん本を読んでいるか、あるいは一冊も本を読んだことがないのかのどちらかに違いありません。

「本を読む」という行為は、実際なかなか難しいものなのです。

「どんな本を読んだらいいのか」「どのように本を読めばいいのか」「本を読んだ後どうしたらいいのか」

といった疑問が、読書を始める人の前に壁のように立ちふさがります。これを乗り越えるための解は、ある意味で「情報の取り扱い方」と言えるでしょう。情報操作(じょうほうそうさく)の技術、あるいは情報リテラシーの一種と言ってよいかもしれません。

で、そうしたことはあまり他の人から教えてもらう機会が少ないものです。

多くの人は学者でもありませんし、一年間に十冊以上の著作を生み出す作家でもありません。しかし、知識労働者である可能性は高いでしょう。そうした人が、読書をいかに活かすのか、という視点が欲しいところです。

ドミノ倒し

長く続いているドミノの列を想像してみてください。

最初の一つをまっすぐ倒すことができれば、残りは自動的に倒れ込んでいきます。しかし、力の加え方を誤れば、ドミノ連鎖は発生しません。

読書にも似たような部分があります。ある程度続けられる方法で読書を始めれば、後は続々と本を読んでいくことができます。誰から言われなくても本を読むようになり、最後には誰かに止められても読むようになるかもしれません。

さすがにそんな「本の虫」にまでなる必要はありませんが、最初の押し方はとても大切です。

さいごに

古典とも呼べる知的生産本をたくさん参考文献にあげているので、「これまでにない斬新な方法」を提示した本であるとはとても言えません。むしろ、さまざまに散らばっている読書術を一つにまとめた内容と言えるでしょう。そうしたアプローチがハイブリッドの基盤です。

ただ、Evernoteを使った読書術とソーシャルメディアの活用については、本書の独特な要素です。Evernoteについては、もしかしたらちょっとマニアックすぎかもしれませんが、知っておくと便利なテクニックが見つかるでしょう。

ご興味ある方はぜひチェックしてみてください。


▼編集後記:
倉下忠憲




ようやく告知までこぎ着けました。今まで書いた本の中で一番時間がかかった本です。もしかしたらこれからどんどん時間がかかるようになっていくのか、たまたまこの本だけなのかはわかりませんが、今のところ「達成感」みたいなもので一杯です。


▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。