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すぐ手が届くところに「発火本」を置いておく
2007/07/18 Wed 23:59 by 大橋 悦夫 このエントリをはてなブックマークに追加 このエントリを含むはてなブックマーク

タグ:やる気を出すには?

本を読んでいる時、その内容を咀嚼しながらも、常に頭の片隅で渦巻いていることがあります。それは、中華鍋の回鍋肉を強火で炒めている厨房の片隅で、絶え間なく回り続ける換気扇のように、読み続ける限りは必要な営みでありながらも、それがあるために読む行為に没頭できなくなるという、空気抵抗のようなものに近いかもしれません。

前置きが長くなりましたが、本を読みながら常に頭の片隅で渦巻いているそれの実態は、著者との対話です。もちろん、実際に対話できるわけではありませんから、想像上の対話になるのですが、この対話がうまくできると、そのまま読み続けるのが惜しくなるほどに、アイデアが次々と浮かんできます。絶え間なく空を煌めかせる連続花火のように。


このプロセスは、ちょうど誰かと実際に話をしている時のサブセットと言えます。相手のちょっとした言葉が、古い記憶を掘り当てて、思わぬ着想として意識の表層に浮上するように、その導火 → 着火 → 発火という一連のプロセスが一瞬にして完結し、それが連鎖するのです。

そうなると、字面を追うどころではありませんから、いったん読み進めることを中断し、片手にたいまつならぬペンを持ち、ついた種火を余所にも移そうとします。未来の自分に向けて再現性を申し送るわけです。

このような読書は、しかし、困ってしまいます。読書を純粋に楽しむことができなくなってしまうからです。でも、火がついたのであれば、それはそれで喜ばしいことでもあります。実は今この一文を書きながら、直前に「困る」と書いた直後に、「でも、それっていいことじゃないか」と思い直す自分に気づきました。

「困る」と感じた自分は、そもそも読書とは通読すること、という前提を持っていたことになります。それゆえ、読み続けることが阻害されることに対しては、「困る」というアラートを発するのです。

一方「喜ばしい」と思い直した自分は、読書とはそこから何らかの成果を引き出すこと、ととらえていますから、発火状態に持ち込めたことで目的を果たしたことを知ります。

どうにも仕事が手につかない時、このような「発火本」が手元にあれば、これを手にとって読み始めることで、うまい具合に導火が得られるかもしれません。これは、周囲に励ましてくれる人がいない──いたとしても忙しそうにしている場合の「プランB」になりうるでしょう。

仮に、実際に「発火本」に手を伸ばさなかったとしても、その本が視界にあるだけで、不思議とやる気が出てきたりする、ということもあるでしょう。

 「この本を読めば、やる気がわいてくる」

そんな確信が持てる、心強い味方になるような本を探し出すこともまた、読書から得られる成果といえそうです。


▼関連:

仕事術の実態は「再現性」の追求 

つまり、再現性の欠落は、行動の抑制になりうるのです。

そんな、心ならずも「だらだら」してしまうという疲労骨折的敗北を繰り返さないようにするために、多くの人は仕事術を身につけようとするのでしょう。

自分にとっての仕事のバイブルを持つ 

そう考えると、今回ご紹介した本に限らず、過去に自分が熱心に読んだ本というのは捨てずに取っておき、折に触れて読み返すようにすることは意義のあることではないか、と改めて思います。

変化している自分を強く認識できることで、前向きな気持ちになれるからです。そして、知らず知らずのうちに、あまり望ましくない習慣として根付いてしまっていたことについても、振り返るきっかけになるでしょう。さらには、新たな習慣をつくるためのヒントが得られる、ということもあるかもしれません。

「逃げ道」さえあればストレスは感じない? 

この実験で興味深いのは、薬品を使って化学的にストレスが増えるように仕向けられているのに、「逃げる手段(ボタンを押すこと)がある」というだけでこれを無効化できてしまうという点でしょう。

あまり逃げ腰になるのはよくありませんが、「いざとなったらこの手で打開できる」あるいは「こういう妥協もできる」といった「逃げ道」を用意した上で窮地に挑むようにすると良さそうです。

続・自分で立てたスケジュールを守るコツ 

「チャーリーズ・エンジェル」という映画では頻繁に「プランB」という言葉が出てきます。これは、事前に予定していた通りにコトが運ばなかった場合の代替手段のことで、これが予め準備されていることで、安心してミッションに取り組むことができます。

仕事のスケジュールでは「プランB」まで用意する必要はあまりないかも知れませんが、調整タイムはあった方が良いでしょう。





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