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仕事の師は遍在する

通い始めてかれこれ5年来になるカイロプラクティックがあります。

どんな道であれ、真摯な姿勢で取り組み続ければ、ある種の「突き抜け」に到達するのだな、と強く感じたのが、そのカイロプラクティックのK先生の一言です。

カイロプラクティックの道を歩き始めて20年。5年の下積み期間を経て、都心に診療所を構えた折に掲げた目標は、

 「日本一のカイロプラクティックになる!」

それから15年。

今や診療所全体で一日平均60人、月にするとのべ1500人の患者を看ているそうで、

 「もしかしたら日本一はすでに達成しているかもしれない」

と、いいます。

でも、K先生の現在の関心は「日本一」とは別のところにあるようです。

それは、

 「もっと長い時間(2時間くらい)をかけて
  じっくりと治療に当たりたい」

ということ(現在は平均30分程度)。

 「治療を通して、身体の仕組みを知れば知るほどに、
  強くそう思うようになった」

そうで、この言葉を聞くにつけ、仕事とは奥深いものだと思わずにはいられません。

そして、「日本一」という目標を掲げていたにもかかわらず、そこに至るプロセスそのものに何かを見いだしたということに、何とも言えない共感を覚えます。

私自身、仕事をすることは、仕事を究めるための行為であり、同時にそれは自分を深く知ることでもある、と考えていたので、K先生のような“境地”を垣間見たことで、改めて感じ入ったところが多々あったわけです。

「我以外皆我師」とは、宮本武蔵の残した──実際には吉川英治氏の案出とされる──言葉ですが、このことは現代にも通じることを痛感します。