大橋 悦夫 新たな仕事が優先順位シスの中に入ったり、ある仕事の取りかかるべき順番が回ってきてそのシステムから取られると、一番上に乗っているペーパーウェイトの位置が高くなったり低くなったりする。すべての仕事が一つの山に積み重ねられているので、その動きが物理的な「達成感」を与えてくれる。
他にも良いことがある。仕事中にペーパーウェイトの下に仕事がなくなることもありえる。信じられないかもしれないが、これは事実である。ペーパーウェイトが机につくのだ。つまり、一瞬ではあるが、あなたの抱えている仕事がすべて終わったことを表す。この一瞬は5秒も続かないかもしれない。しかし5秒で十分なのだ。ペーパーウェイトが机に降り立つ時、あなたは「達成感」を味わうことができる。
「達成感」はとても強力な感情である。ペーパーウェイトが机の上についた後にイントレーに入ってきた仕事に対して、あなたはどのような反応を示すだろうか。「オフィスのゴジラ」になることは間違いない。イントレーに降り立った仕事に対し、自ら攻撃を仕掛けるだろう。一度「達成感」を味わったら、もう今までの自分ではなくなる。（p.60）
- やめる：際限なく仕事に向き合い続ける
- 始める：とにかく一度「達成感」を味わう
