企業ではよく、“机上を綺麗にしよう”という方針を掲げている。帰宅時には机上を綺麗にする、というスローガンである。しかしそれによるメリットを受けるのは誰であろうか? 間違いなく社員ではない。なぜなら、机上が綺麗な状態の時には席に着いていないからだ。机上は、社員が机に向かって仕事をしている時に綺麗になっているべきであり、帰宅後に綺麗になっていても意味がない。
折にふれて机上を掃除する、というのも解決策にはならない。その時机上を掃除しても、次の日にはすべての書類の山が再び机上に戻ってくるからである。昨日悩まされた書類の山に、今日もまた悩まされることになる。
(中略)
ただ一つの解決策は、机上の適切な使い方を学ぶことであり、それにより机上を綺麗な状態に保つことができる。
(中略)
書類やファイルが積み重なっていくのは、それらを移動させるべきワークフロー(仕事の流れ)・システムがないからである。(p.38)
- やめる:折にふれて机上を掃除する
- 始める:机上の適切な使い方を学ぶ