※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

本当に今は「特別」なのか?

By: U.S. ArmyCC BY 2.0


何かをやらないで済ませる体の良い言い訳の一つに「今は特別だから」というのがある。

そこには、もし今の状況が「普通」であるならばそれをやるのはやぶさかではない、という含みがある。

「普通」は、しかし、簡単に定義できるものではない。これまで生きてきた日々をふり返ったとき「普通」だと思えた日があっただろうか。

毎日が特別であり、毎時間、毎分、毎秒、そして一瞬一瞬が特別である。つまり特別であることが普通なのだ。であるならば、毎日、毎時間、毎分、毎秒、そして一瞬一瞬はいずれも普通ということになる。

従って、始めるべき最良のタイミングは「今」ということになる。

inspired by:

リーハイ・クリニックでの経験の後の数週間の間、私は時間に関して真剣に考えた。そして、もしこの時間病に対する恒久的治療法があるとすれば、それを発見するにはまず病を起こす原因を究明する必要があることが分かった。

(中略)

第三原因:「いまは仕事の上で多少のごたごたがあるから、ちゃんと整理がつくまでは多少の残業はしようがないだろう」

どんな言い訳よりも、「実は、現在……の過程にあるので」という台詞は便利なものだ。この点線の部分に、上層部の人事交代、組織替え、レイオフ、事業拡張、といった言葉を挿入すれば、どんなことでも時間管理のまずさの言い訳になり得る。

この種の事柄に自分のその日の仕事のあり方を左右させるのは、ちょうど自分自身が大海にぷかぷか浮かぶコルク栓になり果てるのと同じだ。(p.115)


» セムラーイズム