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取りうる“揚げ足”

ペレは先生の前で10から100まで十の位の数字を言いました。

「10,20,30,40,50,60,70,80,90,100」

言い終わって、ペレは誇らしげにニッコリしました。

「たぶん、反対からも言えるでしょう?」と、先生は聞きました。

ペレは、「はいっ!」と言うと、回れ右をして先生に背中を向けるとまた言い始めました。

「10,20,30,40…」

『アイデア・ブック2』より


とんちで有名な一休さんは、言葉の不完全性、すなわち言葉が現実のすべてを言い表し得ない点を心得ていて、「端」を渡らなかったり、屏風の中の「虎」を捕らえる気満々であった。

窮地には必ず1つや2つの取りうる“揚げ足”がある。

揚げ足さえ見つかれば、それが現状打開のための文字通りの足掛かりになる。ちなみに「頓知(とんち)」の「頓」とは「たちまち」の意味。時間をかければそれを見出す人は加速度的に増える。いかに早く“揚げ足”を見出せるかがカギ。

» アイデア・ブック2(トゥーボ)