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忘れる効用

人はなぜ思い込みをしてしまうのでしょうか。たとえば、目の前にあるものを、これはコップだろうか、紙だろうか、鉛筆だろうかと、毎回一つひとつを疑っていたら大変です。もっといえば、哲学的に、「コップとはそもそも何ぞや」などと常に考え込んでいたら、日常生活に支障が出ます。それよりも、一目見て、「これはコップだ」と一瞬で判断して、それ以上は深く考えないでおくほうが、ほかの重要な作業に打ち込めるので簡単です。

そんなわけで、先入観や思い込みによって、脳は次々に入ってくる情報を素早く処理していっているのです。しかし、これは反面、先ほど述べたように、それによって通り一遍の見方しかできなくなってしまうことにもなります。

『脳はなにかと言い訳する』


人がいちいち深く考えないような、あるいは疑わないようなことに目を向けることが重要になってくる。逆に、いちいち深く考えたり疑ったりしなくても済むように頭の中をスッキリさせておくことも同じくらいに重要。

そう考えると、疑い倒して考え抜いたら、スパッと忘れて脇目もふらずに突っ走る、そして再び止まって黙考する、という振り子運動のようなリズムでステップを踏んでいくのが良いのかもしれない。

» 脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!?