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「アーカイブ」押し入れ

時は2106年、「グーグル・デスクトップ」のような優れた「物品検索システム」を、子供でも使えるようになった。この世界において、もはやモノを整理する必要はない。今使う必要のないモノ、すべて「アーカイブ」という未来型の押し入れに投げ込んでおけばよい。要らないモノでも、すぐ後で使うモノでも、一切区別する必要はない。だから特別苦労せずとも、部屋はいつも片付いている。

朝起きて子供は、今日着ていく服を思い浮かべる。まだ真夏ではないが、少し暑いので、「黄色 襟の開いた 半袖」としゃべると、まさしくその服が「アーカイブ」の押し入れからポップアウトされてくる。

「アーカイブ」押し入れも、いつかはいっぱいになるから、「1年以上」使用されなかったモノについては、「検索システム」がお伺いを立ててくる。「こちらは処分してもかまいませんか?」

『ライフハックス─鮮やかな仕事術』より


コンピュータは、現実のモノのメタファーであることが少なくない。つまり、何か目に見えるものがあって、それがヒントになっている。逆に、コンピュータの世界で実現されていることを現実の世界に適用することがあってもいい。

この2つの世界は前提が異なるために、意外な見落としに気づくことができるかも知れない。そもそも、「現実 → コンピュータ」というアプローチが前提になっているところが少なからずある現状では、「コンピュータ → 現実」という逆のアプローチそのものが意外な見落としになっている。

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