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レビューは何の役に立つのか?



大橋悦夫「その日、次の日、日曜日」です。

とある本を読んでいたら、「その日、次の日、日曜日」というフレーズに出会いました。

どういうことかというと、

・まず授業があった「その日」に1回、
・そして「次の日」に1回、
・最後に時間がある「日曜日」に1回、

復習をするのが良い、とのこと。

とある本とは、以下で、その名のとおり大学受験を控えた高校生向けの本です。



高校生にとっての「復習」は、社会人にとっては「仕事」(あるいは日常生活全般)であり、「レビュー」と言い換えられるでしょう。

復習にしろレビューにしろ、具体的には何をすればいいのか?

レビューによって何が実現するのか?

今回取り上げている『高校生の勉強法』には以下のようなことが書かれています。

  • 学んでいることを習得するには復習が必要
  • 復習をするには授業で取ったノートが必要
  • つまり、ノートは「復習の道しるべ」になる

ノートを取り、取ったノートを使って復習を行うことで「学んでいることを習得する」というゴールが達成できる、という流れです。

同じことは、レビューについても言えます。

記録を取り、取った記録を使ってレビューを行うことで…、おや? 何をしようとしているのでしょうか?

前回の記事では川又三智彦さんの以下の言葉をご紹介しました。

パソコンに自分の過去の記録を保管し、これを常に読み返すシステムを作って、汲めども尽きぬ価値を得ている私としては、「復習」がいかに大切なものかを強調したい。

復習(=レビュー)を行うことで「汲めども尽きぬ価値を得ている」状態が実現できる、ということでした。でも、この状態をあなたは望んでいるでしょうか?

もしそのような望みがないのに「レビューはしなければならない」という理由だけで続けようとしているなら、続けるのはとても難しいでしょう。

  • レビューによって何が実現するのか?
  • それは自分にとって強く望んでいることなのか?

この2つの問いの両方に明確に答えられない限り、レビューは、より優先度の高いタスクに競り負け続けるでしょう。

まず何をすれば良いか?

では、まず何をすれば良いか?

それは最初の問いである「レビューによって何が実現するのか?」を自分で確かめることです。

最初は、何が実現するか分からないままに、まずはやってみるしかない、ということです。

具体的には、前日の記録を読み返すこと。

記録が存在しない場合は、

  • 前日に作成・更新したドキュメントファイル
  • 前日に送信したメールやメッセージ
  • 前日の予定リスト(カレンダー)
  • 前日のタスクリスト

あたりを改めて読み返すことがスタートになります。

時間を置いて読み返すと、そのときには気づかなかった発見が得られることがあります。

  • この作業はもっと早いタイミングで行うべきだったのではないか?
  • このメールは相手には失礼だったかも…
  • これだけのタスクを一日でやりきれるはずがないじゃないか!

もしこういった「発見」が事後ではなく事前に分かっていたら?

まさにこの、事後にしか分からないことを事前に分かるようにすることがレビューの効用であり、レビューしたほうがよい理由であると僕は考えています。

レビューをすればするほど、事前に手が打てるようになり、同じ過ちをくり返さなくなり、仕事を早くかつ正確に進めることができるようになる、はずです。

レビューをしている暇があったら少しでも仕事を進めたい、と思われるかもしれません。

これは、しかし、復習をしている暇があったら少しでも勉強を進めたい、という気持ちと似ています。

つまり、勉強を進めたいなら復習をすることが一見遠回りに見えて実は欠かせない道順(クリティカルパス)なのです。

参考文献:

高校生だけでなく社会人にも効き目があります。



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