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タスクシュートは簡単なので習慣化しやすいのです



佐々木正悟 私はずっと誤解していました。
タスク管理とタスクシュートの話です。

私は、タスクシュートで成果を出してきた人間です。

それ以前にもGTDだったり、システム手帳術だったりと、5歳の頃から実に25年間、あれこれ試しては計画の屍を築いてきました。

それが、タスクシュートと出会うことで一変したのです。

驚くほど効果が上がる!

この感覚があまりに鮮烈だったため、その後ずっと、「タスクシュートは大変だけど続けられる唯一のタスク管理術だ。なぜ続けられるかといえば、効果が出るからだ!」と思いこんできたわけです。

しかしそこには大きな誤解が2つ潜んでいました。

1つめは、タスクシュートは大変だ、という誤解。
2つめは、タスクシュートは大変だけど、効果が上がるから続けられる、という誤解です。

タスクシュートは続けやすい

1つめの誤解は、実は私自身から発したものですら、ありませんでした。
タスクシュートは大変だ。と巷で良く言われます。

でも私自身は、そう思ったことがないのです。

「タスクシュートは大変だ。タスクシュートは大変だ」

まるで念仏のようにみんなが唱えるものだから、なんとなく「タスクシュートって、普通の人には大変なんだろうな」と信じるようになってしまっていたのです。

実のところ、タスクシュートはちっとも大変ではないのです。
つまり、最初の私の感覚が、正しかったということになるのです。

この点について、たぶんこれだけでは納得しない人が多いでしょうから、おいおい述べていきますが、ちょっとでも大変な方法だと、私なんかでは続けられないのです。

だから私はGTDに挫折したし、システム手帳にも挫折しました。フランクリンプランナーも買いました。ぜんぜん使いませんでした。データインプレッションにたくさんの予定を書き入れたこともあります。少しは役に立ちました。

タスクシュートは、これらに比べれば決して大変ではありません。
だから私にでも続けられたのです。

続けやすいから効果が出るのであって、効果が出るから続けられるのではない

私はあまりにも、行動心理学的な図式を信じすぎていました。
馬の鼻にニンジンをぶら下げるというヤツです。

馬は走る。なぜならニンジンが好きだからだ。
私はタスクシュートを使う。なぜならタスクをうまく管理できたからだ。

ちがいました。うそでした。

タスクをうまく管理できればいいのなら、GTDでOKです。システム手帳だっていいのです。フランクリンプランナーでも大丈夫。いま流行のバレットジャーナルだっていけるでしょう。

タスクや時間をうまく管理できるから、タスクシュートが使えたのではない。

逆です。

タスクシュートが使えたから、タスク管理に成功したのです。

方法は、まともな発想のものなら何でもかまわないのです。きちんと方法論に沿って継続すれば、きっとうまくいくでしょう。

問題は、続かないことです。3日ももたずに挫折したら、何だって効果が上がるはずがないのです。

タスクシュートは簡単です。
簡単だから続けられます。
続けられるから成果が上がるのです。

もしもGTDがタスクシュートなみに容易に継続できるものなら、私はそれで結果を出していたでしょう。

成果が大事だったのではないのです。続けられることこそが、大事だったわけです。