時間には上限があるが、工夫をすることで擬似的に増やすことはできる。
その工夫とは、現時点で無為に使われ続けている時間を見つけ出し、これを止めること。
船底に空いた穴を見つけ出して、これを塞ぐこと。
当たり前のように繰り返していることについて「本当にこれでいいのか?」と疑うこと。
こうしたことを立ち止まって考えるための時間を週に一度つくること。
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時間が不足しているので、誰もが後で読もうと、雑誌や新聞を仕事場のテーブルの上に置くものだ。次号の雑誌が届くと、丁寧に古いものの上に重ねる。見るだけで憂鬱に感じるのは、自分が読まなかった重要な情報がだんだん増えるように思うからだ。
ところが、私はある日、天からの啓示を受けて、取っておいた全部の雑誌や新聞を、まったくページを開かないままでくず籠に捨てたのだった。
(中略)
アリストテレスは、『ウォール・ストリート・ジャーナル』の読者ではないが、「思考には余暇が必要である」と喝破している。余暇のない人は、得てして思考する習慣が少ないのだ。(p.500)
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