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前回は倉下さんがタスク管理の力の入れどころと抜きどころをコントロールするために「MIT」と「DIT」という2つの考え方を紹介されていました。
今回はスケジュール/タスク管理の見積もり精度を向上させるライフログの重要性について取りあげます。
セルフマネジメントにおけるライフログの重要性
記録を取ることで現実が見つめられる
自分がいつ、どこで、何をしていて、その時何を考えていたかということを正確に記憶しておくことは不可能です。
例えば、1週間前に食べた晩ご飯が何であったか、何時に食べたかというごく簡単な事でさえ思い出せないことが殆どなのです。
こういった事柄を後から振り返るためには、何らかの形で記録を残しておく必要がありますが、この時に最も適していると考えられるツールが行動を管理する手帳です。手帳にはスケジュールやタスクなどこれから行う行動の計画が書き込まれていますが、更に結果を手帳に書き加えていく事で、その日の行動の予定と実績の両方を記録することができます。
実際のところ、計画通りにことが進むことはありません。割り込み作業が入ったり予定より1時間ほど時間が押したことで、当初思っていたところまで作業が進めることができなかったり、自分の見積もりの精度が甘すぎて作業が全然終わらなかったりということは良くあることです。
計画と実績の記録を残すことで、“思っていたように”うまくはいかなかったポイントが明確になります。そこを改善していくことで、より計画・見積もりの精度を高めることができますので、うまくいかなかった事自体はあまり気にせずトライ&エラーを繰り返すと良いでしょう。
記録がなければタスク遂行時間が見積もれない
もう一つ、タスクの見積もり精度を高めることに関して言えば、時間を計測して自分がどれほどの生産性を持っているかを把握する必要があります。
最近では「toggl」の様な便利なタイムロガーを無料で利用することも出来ますので、是非ご自身がタスク遂行に掛けている正確な時間を計測・把握して頂ければと思います。
人は未来の自分の能力を過信するきらいがあるのですが、もう一つ似たような事象として「本気を出す」という表現が存在します。タスクの時間見積もりを行うときにありがちなのが、本来なら5時間程度掛かるであろうタスクに対して「本気を出せば3時間」という根拠のない見積もりを行ってしまう場合があります。
確かに、タスクはその特性上、進捗が早く進めばその分だけ前倒して完了できるのですが、これはあくまで最初から余裕をみてバッファを十二分に積んでいてそれを切り崩す場合の話です。根拠がない状態で本気や気合いで時間短縮が図れると考えるのは、殆ど見積もりの体を為していない絵空事だと言っても過言ではないでしょう。
最後に
今回は行動計画と遂行のFIT/GAPを見て修正を行うというのと、タスクの遂行時間を計測して見積もり時間の精度を向上させるという2つのライフログ活用によるフィードバックについて取り上げました。
その他にもライフログを活用して自分の生活に修正をかける例としては以下の様な物が考えられます。
- 自分の1週間の時間の使い方を見て、足りていない時間を増やすなどの時間配分の見直し
- 日々の食事から不足している食物を多めに取るようにする
- どうも日記に後ろ向きのことばかり書かれていたら週末に気分転換にんるイベントを組み込む
せっかく手帳にライフログを残すのであれば、それを活用しない手はありません。是非、ライフログを活用して、ご自身の人生をよりよい方向に修正してみて下さい。
参考文献:
様々なライフログの実例とその活かし方がギュっとまとまっています。
参考図書:
▼倉下&北式の手帳の使い方を一冊の本に纏めています
▼北真也:
仕事術をもっとカジュアルに! わかりやすさ重視の「ビギナーズ・ハック」をお届け。Blog「Hacks for Creative Life!」と勉強会「東京ライフハック研究会」主宰。