2006年の4月20日に大橋悦夫さんが、「見える化」したら「見えなくする化」という記事を書いていらっしゃいます。
注意力をコントロールするために、必要ないメールは「見えなく」しましょうという趣旨です。
1.「今」必要のないメールは「見えなくする化」
2.「今」集中すべきメールは「見える化」
表示・非表示を上手にコントロールできるかどうかは、タスク管理のキモです。Toodledoではそのための様々なやり方が用意されていますが、今回は「スマートフォルダ」つまり「保存された検索」の作り方を紹介しましょう。
「午前中のタスクリスト」はどう作る?
私は朝4時に起床しています。自分のその日の成功・不成功を決める1つの指標となるのが、お昼までに仕事の大半を終えられるかどうかです。
お昼というのは私にとってはすでに1日の半ばを過ぎていますから、心理的にも時間的にも、これ以後仕事がはかどることは期待できません。
ですからお昼までにやるべきことを完全に把握しておくことが、いつでも大切なのです。私の「お昼までにやることリスト」は、Toodledoの次の条件検索によって「見える化」することができます。
パッと見てもよくわからない、という方もいらっしゃると思いますが、慣れれば簡単です。この条件の作り方を解説していきます。
検索条件を呼び出す
まずはそもそも、「検索条件」を用意するために「検索」を開始しなければなりません。「検索」をするためには左サイドにある New Searchをクリックします。
するとすぐメイン画面が、「検索」画面になります。最初に現れているのは、
・チェックされていない(未完了)
・タスク名が「 」という単語を含む
という検索条件です。
「今日」を条件にする
Toodledoはデータベースのようなものなので、検索対象には何でも選びたい放題です。Taskをクリックしてみるとメニューがずらりと現れます。
ここではDue Dateを選びます。「締切日」です。するとTaskが選択されていたときにはcontains(を含む)だったところがis(である)に自動変更されます。
次に、空欄の□に移動します。
するとカレンダーが表示されます。しかしここではカレンダーの日付を選ばずに、todayと入力します。これには大事なわけがあります。
・締切日が「10月7日」である
・締切日が「今日」である
この2つは意味が違います。今日が「10月7日」である限り同じ意味になりますが、今日が「10月8日」になると、「締切日」=「10月7日」とした場合、「10月7日〆切」のタスクは表示されなくなります。
「今日のタスク」を抽出したいのか、特定の日付のタスクを抽出したいのかで使い分けなければいけないことに注意しましょう。
and と or
つぎに「and」と「or」についてです。この説明にはいつも悩みます。わかる人には説明なしにわかるのですが、わからない人にはなかなかわかっていただけないのです。たぶん考え方の習慣なのでしょう。
どうしてもこれがよくわからないという人はとりあえず
orを選ぶとandを選んだ場合より、リストにいっぱい表示される
とイメージしてください。論理学をやっているわけではないので、Toodledoを使うだけならこれで十分です。
orとandをどうやって条件に加えるかですが、これもわかりにくい。次の通りです。
この2つの意味はどう違うかをこれから説明します。色々サンプルを用意したのですが、個人的には「日付」の説明が一番わかりやすいと思ったので、これを使います。
まずはorです。
上の図の意味は
・今日やるタスク
か
・2011年10月6日にやるタスク
か
・2011年10月7日にやるタスク
をリストに表示せよ
ということです。
次にandへいきます。
この図の意味は
・「今日」と「2011年10月6日」と「2011年10月7日」の
3日ともにやるタスクをリストに表示せよ
全然違いますね。このことをGoogleカレンダーで表すと次のようになります。
orの条件で検索した場合
・妻は実家へ
・会計さんとうちあわせ
・定期診断
・ごりゅパーティ
この4つ全部が表示されます。
しかしandの条件で検索した場合には
・妻は実家へ
だけが表示されます。
「orを選ぶとandを選んだ場合より、リストにいっぱい表示される」のです。なぜなら、andでは条件すべてに合致する項目だけが表示される一方、orでは条件のいずれかに合致する項目がすべて表示されるからです。
条件を保存する
最後に、こういう面倒くさい設定をしたらそれをとっておくのがデジタルの世界の常識です。オレンジ色の大きなSearchをクリックすると条件結果が表示され、右上の方にSAVE SEARCHが現れます。
これをクリックしましょう。「名前は?」と尋ねられますから、適切な名前をつけます。「午前中のタスク」などでよいでしょう。
すると左サイドにいつでも条件結果を呼び出せるように表示されます。
私はここにたくさんの「保存された条件」を残してあります。朝4-6にやることや、「今日の予定」や「朝8時までにやること」や「午前中にやること」や「今日の大物」などです。
名前順に並んでしまうのでつまらない名前になっていますが、ここの名前は好きにつければよいでしょう。
死のテレビ実験—人はそこまで服従するのか | |
クリストフ ニック ミシェル エルチャニノフ 高野 優
河出書房新社 2011-08-20 |
以前から『ヤバイ心理学』を書く機会が欲しいな、と漠然と思っていたのですが、この本は間違いなく候補の1つとなります。そうした意味では「やられた」感のある本です。
ただ、のっけからすごくキモチワルイ描写がつづきます。グロイ系は文字で読むのもダメ、という人は、手を出さないことをオススメします。
私はホラー映画も全然平気なので、文章で読んでも問題は何もありませんでしたが、感じのいい本ではありません。大事な警鐘だとは思いますが、いささか感じの悪さが漂います。心配しているふりを装って、実は煽っているといった感じの。
とはいえ、ミリグラムの実験をテレビに応用するというアイデアは秀逸です。結果には意外性もあります。電気ショックの服従実験に考えさせられるという方で、ホラーなんかに卒倒しない人は、手に取ってみてください。