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相手の「気がかり」を解消するちょっとしたコツ

はてなは何でもオープンにする会社。先日参加したLifeHacks EXPOで事例を交えて紹介されていました(はてなCTOの伊藤直也氏による)。

百式・田口氏が推奨!ストレスをなくすデジタル仕事術/Tech総研

例えば、2つ3つ情報を書きます。こういう機能を作りたいけど、この仕様がわからないといえば、誰か書き込んでくれる。はてなアイデアでは、ユーザーが情報を教えてくれる。また、会議をPodcasting(インターネットラジオ)で流すこともやります。僕らが考えていることをオープンにしたくて始めましたが、毎日3000?4000回ダウンロードされています。
なぜここまでオープンにするのか。はてなのサービスはアウトプットのあるところに集まるという法則があるのです。隠さなくていいことは隠したってしょうがない。「隠蔽体質」になるくらいなら「露出狂」になったほうがいいと思ってます。

この「公開主義」に倣って、自分の日々の仕事に取り入れた習慣があります。

それは、毎朝、自分の得意先や一緒に仕事をしている仲間に、当日の予定をメールで知らせる、というものです。

人間関係は、対話によってその密度を増していきますが、お互いに時間がない中ではなかなかきっかけが作れないもの。

こちらから何か情報を提供するにしても、相手にとって必要なものでなければノイズになってしまいます。そこで、相手にとって必要で、しかもありがたがられるような情報が望ましいということになります。

でも、そんな情報などそうそうあるものではないですし、探すのも骨が折れます。

そこで、灯台下暗しではないですが、自分の予定というのは一緒に仕事をしている相手にとっては有益な情報なのではないか、という仮説に辿りつきました。

1.仕事を依頼した側からすると、ちゃんと作業を進めているのかが気になる
2.連絡を取りたいと思った側からすると、いま電話しても大丈夫なのかが気になる

相手の立場を想像すると上記のような「気がかり」に行き着きます。

まず、毎朝、仕事で関係している相手に以下のようなメールを送ります。

●の時間帯はほぼ電話連絡が可能です。
×の時間帯は電話連絡は難しいです。

 9:00〜12:30 ●オフィスで作業
12:30〜14:00 ×移動&昼食
14:00〜16:30 ×客先打ち合わせ
16:30〜19:30 ●オフィスで作業
19:30       ●帰宅

もちろん、いつでも連絡が取れるようにしておければそれに越したことはありませんが、なかなかそうもいかないのが現実です。そこで、自分が電話連絡を受けられる時間帯を予め伝えておくわけです。すると、相手は、

1.いつ連絡をすればいいかがわかり安心する
2.自分の予定を立てやすくなる(連携がとりやすくなる)

などのメリットを享受することができるはずです。

また、相手に合わせて、例えば「オフィスで作業」の代わりに「○○の資料作成」などのように具体的な作業名を記載しておくと、相手は自分が依頼した仕事がいつ行われているかもわかります。

ちょうど、宅配便会社の荷物追跡サービスのように、自分が依頼した仕事が今どんな状況にあるのか、いつなら電話連絡が取れるのか、といった「気がかり」を解消することができます。

逆に自分の立場から考えると、「いつ、何をやります」ということをいろいろな人に宣言(コミット)することになるため、

1.自分に適度なプレッシャーを与えることができる
2.相手からの電話連絡の時間帯をコントロールできる(トラブルなどは例外)

というメリットが得られます。そして、朝一番にこちらから連絡をすることになるため、「先んずれば人を制し、後るれば人に制せらる」を地で行くことになります。

「言葉の前に心あり、言葉の後に行動あり」と言いますが、言葉を発する前には心を込めて、そしていったん言葉を発したら、その言葉に責任をもって行動する、そんな姿勢を貫きたいですね。