日々たまっていくブックマーク。あとで読もうと思ってクリップしたページがすでにすごい量になっていてとてもじゃないけど読み切れません。後ろ髪を引かれながら仕事に追われる毎日。なのに、ちょっと時間が空くと新しいページをクリップ。いったいいつになったら読めるのやら…。
以前書いた「そんなにたくさんこなせませんっ!!」というエントリでも以下のように書きましたが、
・・・以上、ズバズバと反論していますが、全体としてこの人が言いたいのは原文の最後のパラグラフにある、
1.「仕事をもっとたくさんこなす」ための特効薬はない
2.ゆっくりでもいいから着実に1つ1つ改善していくというところだと思います。上記それぞれの反論はこれを言いたいがために、なかばこじつけで書かれた感もあるのでイマイチだなー、と思っていたのですが、何にしてもやはり「ゆとり」が大事ですね、ということでしょうか。確かに昨日のエントリーでご紹介したブログは何だか忙しない(せわしない)感じでした。
とにかく「ゆとり」のない今日この頃です(要するに流れについていけていない)。
そこで、せっかくいろいろなページを目にしてインスピレーションを受けたのだから、それをある程度きちんとした形で、ゆっくりでもいいから着実にモノにするための、「週記」という習慣をご紹介します。
週記のすすめ(1)(起-動線)
週に一本コラムのような多少まとまった書き物をしてみることによって、自分の研究テーマを深掘りしていくことができると思います。
日記で「考える」のは難しい
日記は、考える材料を揃えるためには優れた方法です。日々感じたことや考えたことの断片は、頭に留めておかずにノートに掃き出しておいた方がいいでしょう。しかし、何かを考えるにはある程度まとまった時間が必要です。
ペースメイクが必要
かといって「時間ができたとき」「考えが浮かんだとき」ではどうしても途切れがちになってしまいます。週に1回である必要はありませんが、ペースを決めてアウトプットしていった方が結果的にたくさんの成果が出てくると思います。
要するに、週に1回、時間を取ってその週のインプットを整理し、アウトプットしましょう、という習慣です。
その効用として、以下の3点が読み取れます。
1.日々の刹那的「ふ~ん」に改めて向き合うことができる
2.それが自分の研究テーマにどういう肉付けをしてくれるものなのかを考えるきっかけになる
3.考えたことを書き残しておくことで、思考の堂々巡りを防ぐことができる
つまり、前に進める、ということです。
さらにこのエントリの続編、週記のすすめ(2)には、週記の具体的な手順が解説されています。
1.その週のイベントを振り返ってネタを探す
2.印象に残っている単語や印象を書き出す
3.研究テーマにどうつながるかを考える
4.書く
5.他人に見せる(オプション)
各ステップの詳細については、元エントリをご覧いただくとして、個人的に印象に残った最後のステップ「他人に見せる」についてもう少しつっこんでみます。
ここはオプションです。ただ、他人に見せることを念頭に置けば、読み手が持つかもしれない疑問や反論を多少なりとも意識します。意識すれば、もうちょっと調べてみようという気にもなります。
ですから自分のためにも役に立ちますし、読み手にも意外に役立つことがあります。自分の中では同じ話の蒸し返しのように思えることでも、ちょっと角度を変えることで読み手のコンテキストにぴたりとはまり、「そういうことか!」と感じてもらえることがあります。また読み手の意識もずっと同じではありませんから、たとえ全く同じ話であっても読む時期によってその受け止め方は違ってきます。書き手側からコントロールできないことは多いものですから、読み手を過剰に意識しない方がよいと思います。
そしてなにより、情報として世に出してみることで情報が集まる、研究活動が前に進みます。
他人に見せることを念頭に置くことで、
1.自分の行動が変わる!(もうちょっと調べてみようという気になる)
2.他人の行動が変わる?(読み手に「そういうことか!」と感じてもらえることも)
3.情報が集まり、研究活動が前に進む
という効用が得られるのは、とてもジューシーな成果と言えるのではないでしょうか。
週記の実践はわりと簡単です。
1.その週のイベントを振り返ってネタを探す(そのまま)
2.印象に残っている単語や印象を書き出す(そのまま)
3.研究テーマにどうつながるかを考える(そのまま)
4.ブログに書く
5.他人に見せる(公開)
ブログに書けば(プライベートにしていない限りは)、自動的に他人の目にとまることになります。
例えば、月曜日から金曜日までは新しいネタを追いかけ、土曜日はそのネタを振り返って自分の研究テーマとからめて何かまとまった文章を書く、という感じです。
週に1度なら週末を使って、腰を落ち着けて取り組めそうですね。