タスクシュート開発者の大橋です。
2020年9月1日から「タスクシュート・ジャーナル(略称:TCジャーナル)」を書き始め、2021年1月15日(金)に100記事目に到達しました。
100記事到達を機に始めようと思いつつ、始めるんだったらアレも追加しよう、コレも追加しよう、とずるずると準備を続けているうちに105記事になってしまいました。
とにもかくにも始めます。
タスクシュート・ジャーナル購読プランを始めます
スタートした2020年9月1日の時点では、オンライン講座「タスク管理トレーニングセンター」のバンドルコンテンツでした。
「タスク管理トレーニングセンター」とは、
- タスク管理アプリの開発者とタスク管理のエキスパートがあなたのご質問にお答えします。
- オンライン・コミュニティで他の参加者の方と課題を共有できます。
- オンライン・マガジン「タスクシュート・ジャーナル」をお読みいただけます。
- タスク管理の考え方・やり方の理解を深めるためのレクチャー動画をご覧いただけます(週1回)。
- タスク管理に関するご質問にお答えするオンラインセミナーに無料でご参加いただけます(月1回)。
- 1対1のオンライン個別相談を会員割引価格でご受講いただけます。
というものです。
が、100記事を書き続ける過程で、以下のような声をいただいていました。
- 「タスクシュート・ジャーナルは読んでみたいけど、コミュニティや動画はちょっと敷居が高い…」
- 「タスクシュート・ジャーナルのみを有料メルマガ配信っぽい感じの配信にして、メーラーで読めれば最高です」
今回、これにお応えする形で、「タスクシュート・ジャーナル」のみをお読みいただける「タスクシュート・ジャーナル購読プラン」を始めることになりました。
▼詳細・ご購読はこちら。
タスクシュート・ジャーナル購読プランの3つのメリット
タスクシュート・ジャーナルを書き始めた時点ではあまり深く考えてはいなかったのですが、書き続ける中で少しずつその位置づけが自分の中でクリアになってきました。
以下は、スタートして2ヶ月後の10月31日の時点で書いた記事です。
タスクシュートのことしか書かない「タスクシュート・ジャーナル」を始めました
その名の通り、タスクシュートのことしか書かないジャーナル(連載)です。
タスクシュートを実践する中で気づいたことや発見したことを、記録をもとに書き綴っています。
「これが正解です」というわけではなく、「これが現時点の僕にとっては快適です」という内容です。
願わくば、タスクシュートを実践している方にはご自身の「タスクシュート・ジャーナル」を書き綴っていただきたい、と考えています。
書き綴ることによって何が起こるのか? どんないいことがあるのか? 意味はあるのか?
これらの疑問に対する答えも、まずは僕自身が書き綴り続けることで見いだし、シェアしていきます。
そこから3ヶ月弱たった今日の時点では、タスクシュート・ジャーナルには次の3つのメリットがあると考えています。
- 1つ目はタスクシュート開発者による20年以上にわたるタスクシュートの実践を通して得られた知見や現在進行中の事例が読めること。
- 2つ目は読んでいただいた方それぞれが自分なりのタスクシュート活用法を見つけ出すヒントが得られること。
- 3つ目は読んでいただいた方にもご自身の「タスクシュート・ジャーナル」を綴っていただくことで、それがご自身の仕事のやり方を改善していく上で欠かせない足がかりになること。
3つ目についてもう少し補足します。
ジャーナルがあれば「どうしてこうなった?」の原因を突き止められる
そもそも「ジャーナル(journal)」とは「定期刊行物」や「日記」という意味です。
でも、僕自身にとっては、データベースの「ジャーナル」ファイルという形でこの言葉に出会うことになりました。
1997年2月に、当時はシステムエンジニアとして販売管理システムの開発に携わっていました。
ロールバックとロールフォワード|データベース|基本情報技術者講座
例えば、在庫にある商品を販売した場合を考えてみよう。販売した商品のデータを売上テーブルに登録し、商品の在庫データから販売数を引いてやる処理をおこなう。このようにいくつかの処理を1セットとしておこなうのがトランザクション処理である。
トランザクション処理において、処理の途中で何らかの障害が発生したとき、データの整合性がとれなくなる。トランザクション処理の途中で障害が発生したときは、ジャーナルファイルを用いてトランザクション処理開始時点の状態に戻してデータの整合性を保つ処理がロールバックである。
ある時点におけるデータベースの状態は、直前に行われたデータの追加・修正・削除(=トランザクション処理)の結果です。データベースに対してどんなトランザクション処理が行われたのかを逐一記録しているのがジャーナルファイル(以降ジャーナル)です。
例えば、データベースに格納されている、ある商品の在庫数の値が実際の在庫数と一致していないことに気づいたとします。
もし、結果だけしか残っていなければ「どうしてこうなった?」という疑問が生じたときに何もできなくなります。
ジャーナルが残っていれば、これを時系列に辿っていくことで、いつの時点で値がおかしくなったのかを突き止めることができます。
あるいは、良い結果をもたらしたジャーナルについてはこれを引き継いでいくことで、良い結果の再現性を高めることができるはずです。
ジャーナルを書き続けることで、おのずと仕事の「仕組み化」が進む
再現性の高い仕事は、言い換えれば「仕組み化」が進んでいる仕事ということになります。
では、その「仕組み」はどのように作られるのか?
『小飼弾の「仕組み」進化論』という本に以下のようなくだりがあります。
生物の進化の記録は、すべてDNAに記録されています。
遺伝子には何の役にも立っていないように見える「ジャンクDNA」と呼ばれる領域がありますが、これは進化の過程で使われなくなった遺伝子ではないかと考えられています。用がなくなればさっさと捨てればいいようなものですが、こうしたジャンクDNAは、どうやら重要な役目を果たしているようなのです。
環境が変化したときに発現する遺伝子の貯蔵庫だという仮説も提唱されています。
生存が脅かされたら、倉庫から昔の記録を引っ張り出して、使えそうな仕組みを用意するというわけです。
ここから学べる知見は、成果物は捨てたとしても、それを生み出すための仕組みを捨ててはいけないということ。仕組みを捨ててしまうと、それをもう一度生み出すには並大抵ではない苦労が必要になります。
ここで言う「生物の進化の記録」とはまさにジャーナルでしょう。
成果物を生み出すための「仕組み」があるとき、その「仕組み」は日々のジャーナルを材料として組み立てられたものである、と言えるのではないかと思います。
何もないところから急に「仕組み」がふわっと生まれることは考えにくいからです。
すべての作業過程を記録に残し、そこから不要なものを取り除き、必要なものを付け加えた結果が「仕組み」というわけです。
これこそ、タスクシュートを実践している方にはご自身の「タスクシュート・ジャーナル」を書き綴っていただきたい、と僕が考えている理由です。
あらゆることを記録する「総合ジャーナル」でももちろんいいのですが、まずは仕事で毎日使うツールである「タスクシュート」を使っていくプロセスに注目し、これを記録対象とすることで、続けやすくなるでしょう。
ジャーナルを書き続けた先に
先にも書いたとおり、僕が書くタスクシュート・ジャーナルは「正解」ではありません。
タスクシュートを実践する中で気づいたことや発見したことを、記録をもとに書き綴っています。
「これが正解です」というわけではなく、「これが現時点の僕にとっては快適です」という内容です。
願わくば、タスクシュートを実践している方にはご自身の「タスクシュート・ジャーナル」を書き綴っていただきたい、と考えています。
それでも、これから「タスクシュート・ジャーナルを書こう」とお考えの方には補助輪のような形でお役に立てるはずです。
コメント機能(投稿はニックネームでも可)もあるため、記事内容についてご質問いただければ、回答しています。
あるいは、ご質問内容に沿ったアンサー記事を書くこともあります。
こうして、タスクシュート・ジャーナルを書き続けていただくことで、たとえば、以下のようなことが実現できるのではないかと考えています。
- タスクシュートだけでなく、タスク管理全般にわたる実践事例を一冊の本にまとめて出版する
- ご自身のタスクシュート・タスク管理の実践手法をセミナーで届ける
- ご自身のタスクシュート・タスク管理の実践手法を個別コンサルティングで届ける
なお、セミナーについては、これまでに以下のような事例があります。
- TaskChute2
- 会社員ならではのTaskChute2を活用した極めて精緻な記録とレビューの実例(入澤靖幸さん)
- 本業も副業も100%こなす普通のサラリーマンによるタスクシュートの使い方(岡野純さん)
- たすくま
- たすくま導入ジャーニー(奥乃美さん)
- たすくま事例紹介オンラインセミナー(ぽぽさん)
- たすくま事例紹介オンラインセミナー(うやまるさん)
- TaskChute Cloud
- TaskChute Cloudで時間畑を作る(jMatsuzakiさん)
- TaskChute Cloud事例紹介オンラインセミナー(ぞのさん)
いずれもタスク管理トレーニングセンターにて動画を公開しています。
現時点の大橋のタスクシュート・ジャーナルの記事一覧
1月31日時点で115本あります。リンクのある記事はクリックすると全文が読めます。
▼2020年9月に書いた記事
- 001. AsanaからTodoistに乗り換えた本当の理由
- 002. Todoistのコメント欄が使いやすいと感じる理由
- 003. タスクシュートのセクションを使いこなす
- 004. タスクシュートは常に「今」にフォーカスするための考え方でありツールです
- 005. タスクシュートは時間の筆算
- 006. たすくま と Todoistを併用する上での工夫
- 007. もう何日も先送りを重ねてきている仕事に今日からサッと取りかかる方法
- 008. 少しずつ進める仕事は、コメントでチェーンしていく
- 009. ツールの持つ轍(わだち)に従う
- 010. タスクシュートの開始と終了時刻の入力を忘れなくなる=集中している
- 011. タスクシュートを使うことで“脱線”に対する抑止力が高まる
- 012. 先送りしがちなタスクは分解・分割・分散方式で進める
- 013. タスクシュートのセクションは何分割にするのが最適なのか?
- 014. 記録を中心にサイクルを回す
- 015. なぜ記録を中心にサイクルを回すのか?
- 016. タスクシュートとロボット掃除機の類似点と、この類似点から学べること
- 017. タスクシュートの「タスク実行後のコメント」はどこに残せば最も効果的に活用できるのか?
- 018. 記録が取れないくらい忙しいとしたら、記憶に頼って仕事をしている可能性が高い
- 019. タスクシュートとリマインダーの関係
- 020. 期限のないプロジェクトをどう進めるか?
- 021. 毎日のレビューで大橋がやっていること
- 022. タスクシュートで最高のパフォーマンスを発揮するには?
- 023. Todoistにおける「火付け」と「火消し」とは?
- 024. 「毎日少しずつ進める」方式が続かない理由と続けられるようになる方法
- 025. 記録に残すことで“元本保証”が得られる
- 026. “元本保証”を得るための作業記録の残し方
- 027. タスクシュートは旅のしおり
- 028. 記録は習慣化したが、レビューはなかなか習慣化しない問題の原因と対策
- 029. やることが大量にある日はセクションを使って「一騎打ち」に持ち込む
- 030. 「人はすべてのタスクをベストなタイミングで実行している」と言える理由
▼2020年10月に書いた記事
- 031.締め切りのないプロジェクトを少しずつ進めるための「福袋方式」
- 032.タスクシュートのデイリーリストは行動のポートフォリオ
- 033.タスク実行後に残す記録からすべてが始まる
- 034.一日のタスクの消化率を上げるには、どういうタスクから手を着けていくのがいいか?
- 035.Todoistとタスクシュートをそれぞれキャラに見立てることで見えてくること
- 036.レパートリータスクとワンタイムタスク
- 037.たすくまに登録しているリピートタスク「荷物到着予定:」
- 038.現時点のタスクシュート、Todoist、WorkFlowy、Scrapboxの使い分け
- 039.タスク実行後に残す記録の行く末
- 040.たすくまにPCマークを付けておく
- 041.たすくまに登録しているリピートタスク「ちょこっと」
- 042.前日のレビューからスタートする効用
- 043.なぜ記録が必要なのかについて極めて深く納得できた話
- 044.その日がどんな一日だったのかを瞬次に振り返るために毎日やっていること
- 045.たすくまに登録しているリピートタスク「リサーチ」
- 046.迷ったら、迷ったことを記録に残しておく
- 047.習慣化がうまくいくようになったときに生じる問題とその対策
- 048.「やるべき仕事」と「あるべき姿」の関係
- 049.計画は立てた方がいいか、立てなくてもいいか。
- 050.たすくまに登録しているリピートタスク「トラブル」
- 051.いつでも「間に合わせ」で間に合わせるしかない理由
- 052.さっそく「間」に合わせています
▼2020年11月に書いた記事
- 053.感情の記録が重要な理由
- 054.たすくまに登録しているリピートタスク「iPhone通知対応」
- 055.タスクシュートで実行したタスクをルーチン化・リピート化することの意味
- 056.「毎日少しずつ」を実践できているときのイメージはこれです
- 057.計画とアドリブのバランス
- 058.全体が見えていない方がいい場合を考える
- 059.たすくまに登録しているリピートタスク「1日1つ未使用アプリを削除」&「アプリアップデート」
- 060.タスクシュートで「直線距離」を確保する
- 061.仕事が発生したら、まず5つの場所のいずれかに振り分ける
- 062.タスクを先送りしたくなる理由とこれを恒久的に防ぐための考え方
- 063.夜寝る前にその日を5分でふり返る「デイリー総決算」
- 064.たすくまに登録しているリピートタスク「検温:36.」
- 065.分割の威力を最大限に発揮するために
- 066.記録を通して自分にとっての「偉大ゾーン」を見つける
- 067.同じ失敗を繰り返さないようにするには記憶を書き換えるしかない
- 068.抱えている仕事が増えすぎて身動きが取れなくなったときの対処法
- 069.たすくまに登録しているリピートタスク「部屋の不要品を1つ捨てる+撮影」
- 070.ScrapboxとWorkFlowyをどう使い分けるか?
- 071.人ははなぜ「出し惜しむ」のか?
- 072.声に出しながら学ぶ
▼2020年12月に書いた記事
- 073.時間を浮かせても浮かせた時間を活かせるとは限らない
- 074.たすくまに登録しているリピートタスク「Chrome起動」&「Firefox起動」
- 075.たすくまに呼び込みたいタスクはGoogleカレンダーに直接登録する
- 076.ノープランだからこそうまくいく理由
- 077.たすくまのカウントアップタイマーの使いどころ
- 078.人は「せずに済む」ことに気づいていない
- 079.たすくまに登録しているリピートタスク「Just Press Record起こし」
- 080.タスクシュート上にいつまでも残り続けるタスクをどうするか?
- 081.仕事が「できる」とはどういうことか?
- 082.タスクシュートの開発を始めた日の話
- 083.原始タスクシュートを作ったもう1つの目的
- 084.たすくまに登録しているリピートタスク「今日のTodoistタスク確認」
- 085.なかなか取りかかれないタスクは気づかないうちに自らハードルを上げているかも?
- 086.タスクごとの「旬」の見つけ方
- 087.Apple TVにリアルタイムに写真を表示させる
- 088.見込みインプットより泥縄式インプット
- 089.たすくまに登録しているリピートタスク「**充電」
- 090.改めて、タスクシュートを一言でいうと?
- 091.特定の仕事が停滞しているときはこれを疑ってみる
▼2021年1月に書いた記事
- 092.引き続き、記録的な毎日を送る
- 093.マストなタスクをベストなタイミングで実行できるようにするために
- 094.たすくまに登録しているリピートタスク「ごみ出し」関連
- 095.タスクシュートは常にその時点における最新状況を教えてくれる
- 096.絶対に失敗しない計画とは?
- 097.タスク実行時に参照したいメモをどこに書けばいいか?
- 098.たすくまに登録しているリピートタスク「背もたれに背中をつけて座る」
- 099.タスク開始後に仕切り直しをしたくなったときの記録の残し方
- 100.安定して進めたければ、少しずつ並列に進めることが最善である理由
- 101.段取り力よりアドリブ力
- 102.Scrapboxを仕事の手順書にする手順
- 103.たすくまに登録しているリピートタスク「問い合わせ対応」
- 104.人には見通しを見せて、自分には目の前のことだけを見せる
- 105.「どうしてこうなった?」にきちんと答えられるか?
- 106.今さらながら『3月のライオン』を観て気づいたこと
- 107.たすくまとTodoistを併用することで得られるメリット
- 108.たすくまに登録しているリピートタスク「マットレス回転*」
- 109.レビューの目的は「センターピン」を見極めること
- 110.やるべきことが多すぎて何から手をつければいいかわからなくなったときの対策
その後の記事はTwitterで日々シェアしています。
今日書いたタスクシュート・ジャーナル。
テーマは、
– 自分に合うのはTaskChute2? たすくま? TaskChute Cloud?
ご質問をいただいたので、記事の中で回答しています。
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— しごたの/大橋 悦夫 (@shigotano) February 2, 2021
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